大胸筋内側を鍛える7つの筋トレ!|自宅とジムで効果的に鍛える方法

「大胸筋をしっかり鍛えているけど、胸の外側にしか厚みがでずに、アンバランスになってしまう…」

現在、ある程度胸トレをしている方の場合「内側に筋肉がつかない」悩みを抱えている人もいるかと思います。

その原因は、内側に筋肉がつきにくい大胸筋の構造によるもの、またはトレーニング方法が適切でないのかもしれません。

そこで、この記事では大胸筋の内側に注目し、鍛えにくい理由と自宅やジムで行う効果的なトレーニング方法を詳しくご紹介していきます。

体の中で最も目立つ筋肉「大胸筋」の左右・外側・内側をバランスよく立体的に鍛えて、メリハリのある美しいスタイルを目指していきましょう。

大胸筋内側とは?構造と鍛えやすさの違い

大胸筋は上記の図の通り上部・中部・下部の3パーツで構成されています。

実は、構造上は「大胸筋内側」という部位はなく、体の中心に近い部分が内側(体の側面に近い方を外側)と呼ばれているのです。

大胸筋を鍛えても、内側が肥大化しにくい理由の1つに筋繊維の密度の低さがあります。

筋肉がトレーニングによって大きくなるざっくりした流れは下記の通りです。

  1. 筋肉は筋繊維が束になってできている
  2. 筋トレで傷ついた筋繊維は、回復時に「もっと強くなろうとする」働きがある
  3. 強くなる=筋繊維の1本1本が太く大きくなる=筋肉が肥大化する

筋繊維が太くなることで筋肥大していきますが、繊維の数自体は増えません。

大胸筋は体の中心部、内側に近づくほど胸の表面積が広くなり筋繊維の密度が少なくなるため、外側と比較して同じトレーニングで刺激しても筋肉が肥大化しにくいのです。

また、内側の筋肉は手を体の前で合わせる、体の中央に腕を寄せる動きに使われます。

そのため、トレーニングに「胸の筋肉をしっかり最後まで内側に収縮させる」種目を取り入れないと、内側には効果が出にくいと言えるでしょう。

つまり大胸筋の内側とは、もともと筋肥大しにくい(筋トレ効果がわかりずらい)構造であり、特定の筋肉ではないので鍛えにくい箇所となります。

筋トレを内側に効かせる3つのポイント

大胸筋の内側を鍛えるには、以下の3つのポイントが大切です。

  1. 筋肉をきちんと収縮させる
  2. 正確なフォームで行う
  3. 反動を使わず負荷をしっかり乗せる

一つずつ詳しく見ていきましょう。

ポイント①:内側を意識して筋肉を伸縮させる

トレーニングで始めに動き出す外側と違い、大胸筋の内側は動きにくく筋肉になかなか刺激が入っていきません。

たとえ負荷を高くしても内側の筋肉が収縮していなければ筋肉がつきやすい外側がより発達し、アンバランスな大胸筋になってしまいます。

大胸筋内側を鍛える時は、内側の筋肉をきちんと収縮させ刺激が入っているかを意識しながらトレーニングを行いましょう。

ポイント②:正確なフォームで行う

胸トレに限らず全てのトレーニングにおいて「正確なフォームで行う」ことが非常に重要です。

フォームが崩れていると狙った部位が鍛えられず、意図しない箇所に刺激や負荷がかかるため、怪我のリスクが高まりかねません。

また、動きが固定されフォームが安定しやすいマシントレーニングよりも、自重やダンベルを使うフリーウェイトはフォームが安定しにくい難点があります。

間違ったフォームのまま負荷や回数をあげていくと、負荷の強いマシントレーニングではシンプルに怪我のリスクが上がりますし、フリーウェイトでも体の動きに変な癖がつきやくなるので、メリットはありません。

「怪我のリスクは上がるのに筋トレ効果が出ない状態」にならないためにも、まずは正確なトレーニングフォームを意識して筋トレに取り組みましょう。

ポイント③:反動を使わずゆっくり負荷をのせる

筋トレを効果的に行うには「反動」を使わないようにしましょう。

反動を使ってトレーニングを行うと、全身または狙った筋肉以外の力が使用されるため、鍛えたい筋肉への刺激が分散し負荷が弱まります。

もちろん、重量挙げなど反動を使い高負荷をかけて筋力UPを狙う運動もありますが、特定の箇所を狙って鍛えるには不向きな方法と言えるでしょう。

負荷が低くても、反動をつかわずゆっくり数秒間かけてトレーニングすることで、筋肉が刺激され続けるので効果的に筋肥大が狙えます。

大切なのは大胸筋は全体をバランス良く鍛えること

大胸筋内側とは?で前述した通り、大胸筋内側という筋肉はありません。

筋肉は連動しているので単体で動かすことはできず、大胸筋の内側だけを鍛えるトレーニングもないので、大胸筋全体を鍛えることが内側の筋力UPにつながります。

上部・中部・下部の3パーツを鍛えながら、内側にもしっかり負荷をかけるためには、フリーウェイトとマシントレーニングをうまく組み合わせてバランスよく鍛えていくと良いでしょう。

また、筋肉は刺激になれる性質があります。

しっかり刺激が入っているのに内側に成長を感じられない場合、いつものご自身の筋トレとは異なった方向で刺激できる、トレーニング方法やメニューを取り入れてみてください。

自宅で鍛える|大胸筋内側の筋トレ3選

ここからは大胸筋内側を刺激できるトレーニングメニューをご紹介します。

道具がいらない腕立て伏せや、比較的安価に手に入れやすいダンベルやベンチを利用した運動は、自宅で手軽に取り組むことが可能です。

まずは回数や負荷に拘らず、鏡や動画撮影を利用して正確なフォームがとれるよう確認しながらトレーニングしていきましょう。

【自宅トレ1】ナロープッシュアップ

出典:ヒロトレ_自宅で出来る簡単な筋トレメニュー

プッシュアップは胸や肩、腕を鍛える種目ですが、手の幅を狭くして行うナロープッシュアップは内側を含め大胸筋を集中的に鍛えられるトレーニングです。

【ナロープッシュアップのやり方】

  1. 腕立て伏せの体制をとり、手は肩幅より狭く床につく
  2. 両手の人差し指と親指を合わせ三角形を作る
  3. 体をやや前方に倒すようにさげる
  4. 体を床スレスレまで下げ、1秒キープする
  5. 両手で床を押すようにして、体を起こす
  6. 3〜5を繰り返す

目安回数は、1セット10〜15回を3セットです。

まず、体を支える手の幅が狭いナロープッシュアップはバランスが崩れやすいため、腕立て伏せの体制(目線を前に向けて、肩からつま先が一直線の姿勢)でぐらつかないことを確認しましょう。

この時点で不安定な方は、肩幅より狭い範囲で手の幅を広げて調整してみてください。(やり方2のように、両手の指をくっつけなくても良い)

また、負荷を減らす場合は、体を下げられる位置(床スレスレでなくても良い)まで下げる、または両膝を床につけた体制で行い、目標回数までやり切ることを目指しましょう。

以下の記事では、プッシュアップに関して効果や正しフォームについて解説しているので、こちらも参考にしてください。

【自宅トレ2】ダンベル・フライ

出典:筋トレダンジョン – 3分で学べるトレーニング動画ch

ダンベルフライは、胸の筋肉を強く伸ばし刺激を与える種目であり、筋肉や関節をほぐし怪我の予防にも役立ちます。

大胸筋をピンポイントで鍛えられ、強いストレッチから収縮を繰り返す動きにより内側の筋肥大にも効果的です。

【ダンベルフライのやり方】

  1. ベンチに仰向になり、足は踵まで地面につける
  2. 肩を落とし肩甲骨を寄せる(=背中をベタ付きしない)
  3. 肩からまっすぐの位置にダンベルを持ち上げる(スタートポジション)
  4. ダンベルを持った両拳が、胸の高さにくるまで真横に下ろす
  5. 両手の肘は100〜120度ぐらいまで曲げる
  6. 胸が伸びていることを確認して、真上にゆっくり持ち上げる(3の位置)
  7. 3〜6の動作を繰り返す

目安回数は1セット8〜12回を3セットです。

1セットあたり、インターバルを2分程度いれながら行いましょう。

ダンベルフライは、スタートポジションで持ち上げた両手を完全に合わせない、お尻をベンチから浮かせない(=腰を痛めるため)ことが怪我を防ぐポイントです。

また、肘を伸ばしたまま手を下げる時と、肩や腕に負荷がかかり大胸筋への刺激が弱まるので、肘は緩く曲げながら腕を下げていきましょう。

ダンベルを利用して大胸筋を鍛える方法は他にもあります。以下の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

【自宅トレ3】デクラインプッシュアップ

出典:MELOS -メロス-┃スポーツ×ライフスタイルWEBマガジン

デクラインプッシュアップはベンチに足を乗せ、上半身を下げた状態で行う腕立て伏せになります。

大胸筋の上部と内側に強い刺激をかけられる種目であり椅子を代用してもOKなので、自宅で手軽にできるトレーニングです。

【デクラインプッシュアップのやり方】

  1. 椅子やベンチなど高さのある安定した台を用意
  2. 足のつま先を台に乗せる
  3. 肩幅に手を広げ、床にまっすぐつく(スタートポジション)
  4. ゆっくりと体を下げていく
  5. 下げきったら地面を手のひらで押して元の位置まで体を起こす
  6. 3〜5を繰り返す

目安回数は1セット10回を3セットです。

デクラインプッシュアップも腕立て伏せなので、常に腹筋に力をいれて一直線の姿勢をキープしましょう。

また、足の位置が高くなるほど重力が加わり負荷が高くなるので、低めの高さから挑戦してみてください。

ジムで鍛える|効果的な筋トレ4選

自宅トレーニングでは物足りない、もっと別の刺激が欲しい方はジムの利用をおすすめします。

マシンを使ったトレーニングはフォームが安定しやすく負荷を調整できるので、安心して効果的に鍛えることが可能です。

多数のマシン利用することで挑戦できる種目も増えるので、大胸筋内側にさまざまな方法で刺激を与えることができるでしょう。

ここからは、マシンを使った代表的な大胸筋トレーニングをご紹介していきます。

ディップスのように負荷が高いトレーニングもあるので、怪我に気をつけながら、ご自身のレベルに合わせて挑戦してみてください。

【ジムで鍛える1】ケーブルクロスオーバー

出典:Shuichi Toda戸田秀一

ケーブルクロスオーバーは鍛えにくいことで知られる、大胸筋下部(外側)と内側をしっかり鍛えられる数少ない種目になります。

腕や肩に負荷が逃げないよう、姿勢に気をつけて行うことが大切です。

【ケーブルクロスオーバーのやり方】

  1. ケーブルの持ち手を親指の付け根から深く握る
  2. 足を閉じつま先を前に向け、骨盤を寝かせる
  3. 上半身は覆い被さるように前方に倒す(スタートポジション)
  4. 肩甲骨を開いて、ケーブルを体の前に引く
  5. 両腕を元の位置に戻す
  6. 3〜5を繰り返す

目安回数は1セット10〜15回を3セットです。

スタートポジションの時、肘は90度ぐらいに曲げ、顔は体の傾きに合わせて正面の位置にします。

顎を上げた状態だと肩甲骨が寄りやすくなり、ケーブルを引いた時に加わる大胸筋内側の負荷が弱くなるので注意しましょう。

【ジムで鍛える2】ディップス

出典:[科学で筋トレ]パーカーフィットネス

上半身のスクワットと言われるディップスは、高負荷で難易度が高いトレーニングですが、大胸筋と内側を強く刺激できます。

肩や関節を痛めるリスクもあるので、初めはアシスト(足を支える補助器具)を使用するなど、無理せず取り組んでみてください。

【ディップスのやり方(大胸筋の場合)】

  1. ディップスバーに親指をかけてしっかり握る
  2. 肘を伸ばし曲げずに体を持ち上げ、足を曲げて浮かせる
  3. 体を大きく前に傾ける(スタートポジション)
  4. 肘をまげて体を下ろし、元の位置まで戻る
  5. 体の上げ下げを繰り返す

目安回数は1セット10〜15回を3セットですが、回数よりも1回1回、正確なフォームで行うことの方が大切です。

ディップスで大胸筋を刺激するには、やり方3の「体の前傾姿勢」がポイントになります。直立していると上腕三頭筋に負荷がかかり、ほとんど大胸筋は刺激されませんので姿勢には注意しましょう。

また、体を下げ切った時に肩と肘に強い負担がかかるので、怪我をしないよう肘の角度は90度で止めることが大切です。

更に詳しくディップスの効果やメリット、正しいやり方を知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

【ジムで鍛える3】マシンチェストフライ

出典:ビーレジェンド チャンネル

バタフライマシンを使って行うマシンチェストフライは、座った状態で腕を胸の前に引き寄せて行うトレーニングです。

コンパウンド種目(複数の関節と筋肉を使うトレーニング)なので、高重量が扱える特徴をもちます。

使用するマシンによってパット付きやバーだけのものなど特徴が異なりますが、ここではパット付きのマシンを使ったやり方をご紹介していきましょう。

【マシンチェストフライのやり方】

  1. マシンの椅子に座る
  2. 両側にパッドに肘をかける(スタートポジション)
  3. 肘でパットを抱え込むように前に動かす
  4. 元に位置に腕を戻す
  5. 2〜4を繰り返す

目安回数は1セット6〜12回を3セットです。

やり方2のスタートポジションですが、パッドに肘をかける方法のほか、パッド下部に手のひらを当て持つ、パッドに腕をあてパッド上部のバーを握るなど、さまざまな持ち方ができます。

肩を下ろし肩甲骨を寄せた状態で動かした時に、肩に違和感がでない持ち方を試してみてください。

【ジムで鍛える4】ペックフライ

出典:筋トレダンジョン – 3分で学べるトレーニング動画ch

ベックフライもバタフライマシンを使用して、大胸筋内側を強く刺激できる収縮系のトレーニングになります。

アイソレーション種目(1つの関節を含む主要な筋肉だけを使うトレーニング)のため、大胸筋をダイレクトに鍛えられ、比較的負荷が軽いのが特徴です。

当記事では、パッドのないバラフライマシンを使用したやり方をご紹介していきましょう。

【ペックフライのやり方】

  1. 鎖骨と胸のトップの間の位置に、グリップが来るよう高さを調整する
  2. グリップを持った腕を寝かせず、肘の真ん中を正面に向ける(スタートポジション)
  3. 左右同時に胸の前まで腕を閉じる
  4. 胸を張った姿勢を崩さず、同じ起動で腕を元の位置に戻す
  5. 2〜4を繰り返す

目安回数は1セット10〜15回を3セットです。

1セットごとに2分間のインターバルを入れながら行なってください。

ペックフライは、重量が重すぎると胸を収縮しきれない(腕が閉じ切らない)ため、初めは軽めの重量から挑戦していきましょう。

背もたれに寄りかかったり、逆に猫背(前傾姿勢)にならないように、常に胸を張った姿勢を維持するよう心がけてください。

ここまで大胸筋内側を鍛えるトレーニングを紹介してきましたが、バランス良く大胸筋を鍛えたい方は、以下の記事も参考にしてください。

効率的な筋トレには休養日が必要

自宅やジムで行うトレーニングを解説していきましたが、筋肉の発達にはしっかりした休養が欠かせません。

トレーニング後、回復する時に筋繊維が太くなることで筋肉は肥大化していきますが、回復には24時間〜最大72時間かかるとされています。

同じ筋肉を毎日トレーニングすると、ダメージが回復しないまま新たな傷がつくため筋肉の回復が追いつかず、トレーニング効果が現れないほか、場合によっては筋肉が減る可能性もあります。

大胸筋内側を発達させるには、大胸筋全体をバランスよく鍛えることが必要なので、大胸筋トレーニングの頻度は週に2回ぐらいを目安にすると良いでしょう。

パーソナルジムでバランスの取れた大胸筋を手に入れよう

ここまで紹介してきた通り、大胸筋の内側は構造的にも鍛えにくい箇所です。

大胸筋自体も3つのパーツに分かれているので、全体をバランスよく鍛えるには、それぞれのパーツと体の外側・内側も意識する必要があります。

もちろん、大胸筋自体は筋トレ効果が出やすい筋肉なので、自重やダンベルなど自宅でも手軽にトレーニングをはじめられますが、筋肉の密度が高く動き的にも刺激が入りやすい中部や外側に成長が偏ってしまいがちです。

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