最近良く耳にするようになった「ケトジェニックダイエット」。
脂質を主なエネルギー源に変える食事法で、体脂肪が落ちやすいとアスリートや減量したい人に人気の減量法です。
今回の記事では、ケトジェニックダイエットの正しい実践方法や成功の秘訣、減量効果を高めるおすすめの筋トレをご紹介します。
無理なく健康的に痩せたい人は、ぜひ参考にしてチャレンジしてください。
ケトジェニックダイエットとは?
低糖質、高脂質、適量のたんぱく質を中心とする「ケトジェニックダイエット」。
もともとは、糖尿病予備軍や糖尿病患者、てんかんの持病を持つ患者向けに開発された食事法です。
このダイエット方法では、身体をケトーシス状態にすることを主目的にしています。
「血糖値が安定する」「食欲が落ちる」などのダイエット効果が注目を集め、特にトレーニング歴が長く運動量の多い人に支持される減量方法となりました。
適切な方法で行えば、エネルギー源として炭水化物の代わりに体内の脂肪を燃焼し体重減をサポートする効果が期待できます。
高脂質な食材を摂取するため腹持ちが良く、血糖値の急低下が生じにくいので空腹感を抑えられる点も魅力でしょう。
ケトジェニックダイエットの効果を実感できるまでの期間
ケトジェニックで効果を実感するまでに多少の個人差があります。
早い方の場合だと最短で約1〜2週間、一般的には1ヶ月位で効果を実感できる方が多いようです。
脂質をエネルギー源に切り替える「ケトン体」が生成されるケトジェニック状態に変化後、そこから約1〜2週間かけてダイエット効果を体感できるようになります。
生活環境や体質により異なりますが、ケトジェニックで効果をスピーディーに体感するには「いかに体内へ必要十分量のたんぱく質と脂質を摂取できるか」が重要ポイント。
2〜3週間経過しても効果が得られない場合、いまいちど食事内容を見直しましょう。
ケトジェニックダイエットを成功させる6つのポイント
続いて、ケトジェニックのダイエット効果を高める6つの成功ポイントを解説します。
これから取り組む方だけでなく、思うように減量成果を得られないトレーニーの方も最後まで必読です。
①ケトーシス状態を起こす
繰り返しですが、ケトジェニックは体をケトーシス状態にすることを目的とするダイエットです。
いかに早期段階で血液中のケトン体を増やし、エネルギー源の割合をケトン体優位に導けるかがポイント。
ケトーシスに切り替えるためにも、ダイエット開始の3〜4日間は徹底的な糖質カットを行なってください。
加えて、糖新生※を防ぐBCAAやEAAの摂取、ケトン体の減量となる脂質を積極的に摂取しましょう。
※糖新生:アミノ酸から糖質を生成する働き
②PFCバランス「3:6:1」を守る
ケトジェニックダイエットでは、食事のPFCバランスを「たんぱく質3:脂質6:炭水化物1」の割合が理想的。
具体的には糖質1食20〜25g(1日約60g)に抑えて、良質な脂質メインの食事構成を徹底します。
糖質を1日1食20gに抑える場合、どれくらいの炭水化物を摂ればいいのか迷うもの。主食でよく登場する糖質の多い炭水化物で換算すると以下の量が目安となります。
- 白米50g:茶碗半膳
- 食パン40g:8枚スライス1枚分
- そば(ゆで麺)75g:半玉程度
- うどん(ゆで麺)90g:半玉程度
- パスタ(乾麺)25g:約1/3人前
いずれの炭水化物でも1人前分を食べるとあっという間に20gを超えるので、控えめ摂取を心がけてください。
また、ダイエット中でも筋肉量を落とさない意識が大切です。たんぱく質は体重1kgあたり約1.5〜2gを目安に摂取しましょう。
③水分補給を積極的に行う
体内の脂肪をケトン体に変換しエネルギー源とするケトジェニックダイエット。
血中のケトン体濃度が高くなり、ケトン体を運搬するために体内の水分が大量に消費されます。
脱水状態になりやすいので、1日2L以上を目安に十分な水分補給を意識していきましょう。
④食べてOKな食材、NGな食材を明確にする
ケトジェニックダイエットの成功の秘訣は「良質な脂質を見極めて摂ること」。
いわゆるファーストフードや揚げ物など高脂質な食事をむやみに摂取していい訳ではありません。
ダイエット中は、不飽和脂肪酸とタンパク質が豊富なヘルシーな脂質を主役に献立を考えていきましょう。
【ケトジェニックダイエット時に食べてOKなもの】
- アボガド
- ナッツ類(アーモンドや胡桃)
- 未加工の肉類や魚介類、卵
- MCTオイル
- チーズ類
- 低糖質な野菜(葉物やブロッコリー、カリフラワーなど)
- 海藻やキノコ類
- 植物性ミルク(アーモンドミルク、ココナッツミルクなど)
中鎖脂肪酸油のMCTオイルは、消化が早く脂肪として蓄積されにくい特徴なのでケトジェニックダイエット中にピッタリ。
反対に高糖質な根菜、スナック菓子、ファーストフード、人工甘味料入りの清涼飲料水、加工食品は全てNGです。
⑤カロリーオーバー&カロリー不足に注意
「必要なカロリーと脂質を適切に摂る」ことが、ケトン体の産生力を飛躍的に高める秘訣です。
ケトジェニックダイエット中は、カロリー制限の心配はそれほどありませんが、アンダーカロリーの原則(消費カロリー>摂取カロリー)は徹底してください。
また、過度なカロリー制限も基礎代謝の低下やダイエット後のリバウンドリスクを高めるため控えましょう。
⑥適度な運動を取り入れる
食事調整だけでもダイエット効果は見込めますが、美しく引き締まった体を目指すなら運動は必須です。
消費カロリーのアップやストレス解消、眠りの質を高めるためにも、前述のおすすめ筋トレや有酸素運動を定期的に取り入れましょう。
ケトジェニック中におすすめの筋トレ5選
ケトジェニックダイエットを成功させるには食事の質が極めて大切ですが、適度な運動を取り入れることも同様に重要です。
この期間中はバルクアップが難しくなりますが、ここでは筋肉量の維持や基礎代謝の向上に役立つおすすめ筋トレを紹介します。
①ベンチプレス
大胸筋や三角筋、上腕三頭筋など上半身を重点的に鍛える効果の高いベンチプレス。
厚みのある逞しい胸板やハリのあるバストラインを目指せる筋トレ種目です。
ベンチプレスの効果を実感するには、ただバーベルを持ち上げるだけでは不十分。
効率良く安全に筋肉を肥大するには、正しいフォームと動作のマスターが不可欠になります。
下記のチェックポイントを押さえて、トレーニング効果を引き出しましょう。
【ベンチプレスの正しいやり方】
- ベンチへ仰向けになりバーを目線の位置に持つ
- 肩甲骨をしっかり寄せて、胸を張った姿勢のままバーを握る
- バーをリフトしたら安定するまで一度静止。肩甲骨の位置でバーをキープ
- 大きく息を吸い込み、腹部に力を入れながらみぞおちの少し上まで下ろす
- 胸の位置でバーを真っ直ぐ上げる
筋肥大を目的とする場合、1セット6〜12回を3〜5セットを繰り返しましょう。
【ベンチプレス実践時のポイント】
- 「頭」「肩甲骨」「臀部」「左右の足」の5点を床やベンチにしっかり接地させる
- 肩甲骨を引き寄せる
- バーベルが重い時はダンベルを代用
- セーフティーのセットを忘れない
- バーは握らず手のひらで押し上げる感覚で
自重・ダンベルメニューのバリエーションを増やしたい方は、以下の記事を参考にしてみてください。
②スクワット
短期間でお尻や太ももの脂肪を落としたい方におすすめなのが「スクワット」。
全身の約70%の筋肉が集中する下半身を刺激する運動ため、基礎代謝が高まりカロリー消費もアップ。
1回約3分と短時間、週2〜3回の運動でも体脂肪の減少やダイエット効果を実感できます。
その他、姿勢保持や反り腰改善、ヒップアップ効果など嬉しい美しい体型づくりにも役立ちます。
【スクワットの正しいやり方】
- 膝がつま先より前に出ない姿勢になる
- お尻を後ろへ引いて上体はやや前傾姿勢
- 手は後頭部かバストの前でクロス、または前方に伸ばす
- 背中はまっすぐにして丸めない
- 「股関節→膝関節」の流れを意識して腰を下ろす
- 「膝関節→股関節」を意識して上体を戻す
10〜15回✖️3セットを目安に、重さに慣れたらダンベルやペットボトルで負荷を調節しましょう。
【スクワット実践時のポイント】
- 太ももは床と平行になる位置まで下げる
- 一定の呼吸を続ける
- 膝はつま先より前に出さない
スクワットの事前準備やアレンジ方法について、以下の記事で紹介しています。こちらもぜひご参考にどうぞ。
③デッドリフト
デッドリフトは全身の筋肉を一度に鍛える効果が高いウェイトトレーニング種目。
脊柱起立筋を中心に、広背筋や僧帽筋、大臀部や太もも裏の筋肉を鍛えることが可能です。
デッドリフトを安全に行うためには、基本フォームの確認がきわめて重要になります。
- 「背中を丸めない」
- 「バーベルの軌道をなるべく体に沿わせる」
腰を痛める要因にもなるので、初心者の方は上記2点を必ず意識して取り組みましょう。
【デットリフトの正しいやり方】
- 胸を張り、足を肩幅に開く
- バーベルを体の前側(太もも付近)に沿わせて持ち上げる
- 同様に体の前側を沿わせてバーベルをスネ付近まで下ろす
基本的には1セット10回を目安に、 10回連続が限界となる重さに設定して調整します。
セット数は重さ、頻度、目的に合わせて変更しますが、重さよりも時間をゆっくりかけることが重要です。
【デットリフト実践時のポイント】
- 動作中は背筋を丸めない
- トレーニング前半の実施が効果的(スタミナ、集中力を要するため)
- 初心者や自宅で行う時はダンベルの代用でOK
- ストラップやリフティングベルトを安全対策に用いる
④プランク
プランクは、うつ伏せ状態で前腕、肘、つま先の3点で全身を支えるトレーニング。
腹直筋や背中だけでなく、インナーマッスルの腹横筋や腹斜筋肉を鍛えることができる体幹強化にもおすすめのエクササイズです。
一般的な腹筋運動と比較して腰にかかる負担も少なく、腰痛の方や筋力の弱い女性、運動初心者の方でも気軽に全身を引き締めることが可能です。
プランクで最も重要なのがフォーム。頭からかかとが一直線になるよう意識するより効果が高まります。
【プランクの正しいやり方】
- うつ伏せになり前腕、肘を床につける。
- 腰を浮かせて背中をまっすぐの伸ばす。頭〜かかとが一直線になる姿勢を維持
- お腹の筋肉を意識してそのままキープする
運動初心者の方は20〜30秒✖️2セットを目安に、慣れてきたら10秒間隔で時間を延していきましょう。
【プランク実践時のポイント】
- 腰を反らない
- 頭を下げない(目線は真下に)
- 全身(特に腹筋)に力を入れる
- 重心が偏らないよう注意
- 腕が痛い時はトレーニングマットを用いる
⑤クランチ
クランチは腹筋運動の一種で、あお向けになり上体を持ち上げるトレーニング種目。
腹筋群の中でも腹直筋を刺激する効果が特に高く、くっきり割れたシックスパックや引き締まったお腹を目指すことができます。
また、上体や体勢の動かし方をアレンジすると、腹直筋以外の腹斜筋や腹横筋にアプローチする効果も。
反動で上体を持ち上げると腰痛につながる場合も。腹筋の力で起き上がるよう意識してください。
【クランチの正しいやり方】
- あお向けの姿勢で膝を曲げる
- 両手は後頭部、もしくは胸の前でクロスする
- おへそ辺りを見て上体を起こす。この時、息を吐く
- 肩甲骨が床につかない位置まで、息を吸いながらゆっくり戻る
初心者の方は10回✖️3セットを目安に行い、徐々に回数を増やしてください。
【クランチ実践時のポイント】
- 腰を浮かせない
- 反動ではなく腹筋の力で上体を起こす
- しっかりお腹を丸めて、おへそを覗き込む
- 腰が痛い時は柔らかいマットの上で行う
- 負荷を高めたい時は、上体を起こす時間を長めにすると◎
ケトジェニックダイエットの筋トレはパーソナルジムで洗練できる!
本記事では、ケトジェニックダイエットで気をつけるべき食事法やおすすめの筋トレを紹介しました。
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