ダイエット経験をお持ちの方、現在取り組んでいる方はダイエット中にやってくる「停滞期」に苦い思いを持つことが多いと思います。
停滞期を喜ぶ人はいませんが、停滞期が来ること自体は「それまでご自身がおこなっていたダイエットが成功している」状態といえるため、あまり悩まないでください。
はじめに停滞期にについてまとめてお伝えします。
停滞期の原因
- 体の持つ防御機能(ホメオスタシス)
- 筋肉量の減少(食事や運動不足による基礎代謝の低下)
- ホルモンの作用(ストレスや女性特有の体のサイクル)
停滞期の対策
- 毎日同じ時間に体重・体組織を測る(確認)
- 停滞期前と同じダイエット方法(食事)を守る
- 少し運動を足してエネルギー消費を促す
この記事では停滞期になってしまう原因や対策を1つずつ簡潔にご紹介していきます。
ダイエット民を苦しめる停滞期ですが、原因と対策を知ることで冷静に乗り越えられるよう、この記事がお役に立てたら幸いです。
ダイエット中の停滞期とは?体重減少を嫌う人体の防御反応が原因
停滞期とは適切なカロリー摂取(アンダーカロリーを守っている)をおこなっていても、ある日から全く体重が落ちなくなる状態です。
摂取カロリーを消費カロリーより下回らせることで、エネルギー不足になった体は溜め込んだ脂肪を消費してエネルギーとして活用していくため、体重が減っていきます。
これが、体重が減少するダイエットの基本の考えです。
ですが、アンダーカロリーにさえすれば延々と体重が落ち続けるのでは、生命を守ることはできません。
摂取カロリーが少ない状態が続くと「体を守るためになるべくカロリーを溜め込んだり、現在の状態に慣れて代謝を下げたりする」のが停滞期になる理由と考えられています。
現在、停滞期になってしまう主な原因とされている、3つの働きをチェックしてみてください。
停滞する原因1:ホメオスタシスの働き
ホメオスタシスとは、ざっくりいうとあらゆる意味(体温・血圧・エネルギー消費など)で、人の体を一定の状態に保とうとする働きです。
基本的にエネルギーを確保したいというのが、進化の過程で得てきた人体の防衛反応のため、理性とは別に脳は「体重が減少してる=異常事態だ!」と勝手に認識します。
そのためアンダーカロリーが続き、ある程度(1ヶ月に3〜5%が目安)体重が落ちると、ホメオスタシスの作用が強まるとされているようです。
エネルギー摂取が少ない中、体を一定に保つ(体重減少を食い止める)ために、体はエネルギー消費を抑えてしまいます。
今の摂取カロリーでエネルギーが足りるようにやりくりできるようになるので、同じ食生活をしていてもアンダーカロリー状態ではなくなってしまい、体重が落ちなくなるのです。
停滞する原因2:基礎代謝の低下
前述したホメオスタシスの作用により、体がアンダーカロリーに適応した結果、基礎代謝が下がってしまうことがあります。
また「極端なアンダーカロリーにした場合」も基礎代謝が落ちやすい状態になりえるでしょう。
たとえば、早く痩せたい気持ちが強く、あなたが1日に必要とするカロリーの半分しか取らない場合。
こういった極端なカロリー制限により大幅にエネルギーが不足すると、エネルギーを補うためため脂肪だけでなく筋肉の分解も活発になってしまいます。
基礎代謝は筋肉量に比例するため、筋肉が減ることで基礎代謝が落ちてしまいエネルギーが消費されにくい=結果、痩せないと言う悪循環に陥りやすくなるのです。
停滞する原因3:脂肪を溜め込むホルモンの作用
個人差がありますが、大なり小なりダイエットによるストレスはあると思います。
高ストレス状態になると、多く分泌されるコルチゾールというホルモンには以下の作用があります。
- 中世脂肪を溜め込みやすくする
- 食欲がコントロールしにくくなる
- 筋肉が分解されやすくなる
つまり、お腹の脂肪がつきやすくなり、食べたい気持ちが高まり、基礎代謝も落ちやすくなる状態です。
ストレスは100%悪ではありませんが、ダイエットにとってストレスが高すぎる状態はリバウンドにつながる恐れがあり、全く良くないと言えるでしょう。
また、女性の場合は生理によるホルモンバランスの変化が毎月起こります。
- 生理中(1〜7日):体が脂肪や水分を溜め込みやすく体重が落ちにくい
- 排卵期(生理後8〜14日):代謝がよくなる(内臓脂肪が減少しやすい)
- 黄体期(14日以降):水分を溜め込みやすいが痩せやすくも太りやすくもない
生理中は痩せにくい上に、何かとストレスを感じやすい時期なのでダイエットに不向きです。
ダイエットが停滞中でもあせらずに、この生理中の痩せにくい時期は「現状維持できたら充分」ぐらいの気持ちでいてください。
無理なく停滞期を脱出できるのか?
やせたくて頑張っているのに、エネルギーを確保しようと代謝を落としたり、筋肉を分解して基礎代謝が下げたり、ホルモンを分泌したりと、あの手この手で体は体重をキープしようとしてきます。
厄介な停滞期に対して、すぐに対策をとりたくなるかもしれませんが、まずは「体重が落ちない原因は本当に停滞期によるものか」を確認してください。
停滞期を判断するチェックポイント
- ダイエットを始めてから体重は減少していた
- アンダーカロリーを守っている
- 3週間以上、体重が減らない。またはやや増えている
判断する時に気をつけてほしいことは、体重の測り方です。
体重は起床時・食事の前後・お風呂・就寝前など1日の内でもしょっちゅう変動ますし、水分量にも影響されます。
そのため、ダイエット中の体重の測り方はできるだけ同じ条件で測るほうが、体重の増減がわかりやすいのです。
本当に体重が停滞しているのかを判断するために、同じ条件で2〜3週間計ることが大切なポイント。
また、体組成計をお持ちの方は筋肉量と体脂肪の増減を確認するのも判断に活かせます。
同じ体積で比較した場合、筋肉は脂肪よりもわずかに重いため筋肉量が増え体脂肪が減っていれば、体重に変化がなくても体は痩せやすい状態に変化していると言えるでしょう。
つまり、体脂肪も筋肉量も体重も変化がなく、同じ条件でダイエット・体重測定を続けても2〜3週間何も変わらない状態は、停滞期にはいってると疑えます。
ダイエット中の停滞期への4つの対策
自分の状態を2〜3週間チェックして、停滞期だろうと判断できたらなるべく早く停滞期を抜けたい方が多いと思います。
ここからはスムーズに停滞期を脱出するための、対策を4つご紹介していきます。
なかには、これが対策になるのか?と思うようなこともあると思いますが、1つずつ確認してみてください。
対策1:そのまま同じダイエットを続ける
停滞期は脳が「摂取カロリーが少ない=異常な状態だ」と認識して、体が勝手に省エネ体制に切り替わっている状態です。
以前より摂取カロリーが少ないこの状態が普通だと認識すれば、省エネ状態が解除されて代謝がもどっていくることがあります。
対策なのに、これまで通りのダイエットで良いのか?
そのように不安になるかもしれませんが、そのままの状態で体重が増えないようなら2週間から1ヶ月程度、同じダイエットを続けて、代謝が戻ってくるか様子を見てみましょう。
対策2:トレーニングを追加してみる
ダイエットの基本になりますが、摂取カロリーと消費カロリーが釣り合っている状態では体重は落ちません。
停滞期になり体が少ないカロリーに適応したなら、さらにアンダーカロリーの食事に変更すれば体重が落ちるのでは?と思う方もいると思いますが、体の維持に必要なカロリーまで減らしてしまっては健康を損なう恐れがあります。
単純に食事を減らすのではなく、トレーニングを取り入れて消費カロリーを増やしてみることも有効な対策です。
筋トレは糖(脂肪の素になる栄養)を消費すると共に、基礎代謝の維持に役立ちます。
ダイエット中に何のトレーニングもしていなかった方は、軽めの筋トレからスタートしてみてください。
また、もともと筋トレをしていた方は、有酸素運動を組み合わせることでエネルギーの消費を促していきましょう。
対策3:食事の内容を変えてみる
停滞前の摂取カロリーは守りつつ、食事の内容を変更することも対策の1つです。
タンパク・糖質(炭水化物)・脂質など、どのような栄養素を取るかで痩せやすさに違いが出るとされています。
極端にいうと、糖質と脂質がメインのお菓子でとったカロリーはカロリーオーバーでなくとも、栄養素が少ないのでダイエットには不向きです。
とくにダイエット中は基礎代謝を落とさないように、タンパク質を意識的にとる必要があります。
もし、あなたの食事内容がタンパク質少なめの場合は、摂れるカロリーの範囲内で食事のバランスを変更してみると良いでしょう。
食事に関しては、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:正しい食事制限のやり方とリバウンド対策のポイントを解説
対策4:チートデイを試してみる
チートデイについては、必要な人とそうでない人の判断が難しいため「停滞期対策としてこんな方法がある」という意味でご紹介します。
エネルギー不足で危機的状況!だと思い省エネモードになってしまった脳に対して、たっぷりカロリーを摂ることで、危機的状況が終わったと誤認させ代謝を戻す行為がチートデイです。
再び体重が減り始めたら、代謝が戻っておりチートデイが成功したといえるでしょう。
ストレス解消も兼ねているので、単品のみなど、極端に偏った内容でなければ食事のメニューも気にしなくてもOKであり、カロリーは自分の体重×40~45kcalぐらいが目安です。
ただし、チートデイがきっかけで返ってダイエットを失敗する(食欲が抑えられなくなる、体重が増えてモチベーションが下がるなど)ケースもあることを念頭に入れて検討すると良いでしょう。
心配無用!停滞期は繰り返しおとずれるもの
せっかく停滞期を抜けても、ある程度体重が落ちたら再び停滞期に…。
減量幅(元の体重から1ヶ月でどの程度減らすか)やペースなどにより異なりますが、停滞期は繰り返し訪れます。
ダイエットをはじめ体重が減る(成功)
→停滞期1→再び体重が減る(成功)
→停滞期2→三度体重が減る(成功)
このように冒頭でお伝えしたとおり、停滞期が訪れることは停滞前のダイエットが成功していると考えられるので、落ち込まないでください。
あなたの体や脳がアンダーカロリーの状態を異常事態ではなく、「新しい普通の状態」だと認識するための期間が停滞期といえるのです。
ダイエットや停滞期に悩んだらプロに相談
この記事では、ダイエット中につきものの停滞期の原因や対策方法について、ご紹介してきました。
停滞期が来ても、落ち込んだりダイエットを諦めないでください。
ストレスはかえってリバウンドや痩せにくさの原因につながる恐れがあります。
1ヶ月程度は気長に無理のない範囲で対策をしつつ、様子をみるのもありです。
- そう言えども、そもそも本当に今の状況は停滞しているのか?
- 対策もいろいろあるけど、何をするべきか?
- チートデイは自分に必要なのか?
このように、選択肢が多数あると逆に何をしたら良いのか悩んでしまうこともあると思います。
対策に悩んだり、一人で停滞期と戦うのはめげそうなど不安を抱えている方はぜひ一度プロに相談してみませんか?
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