「腹筋はできないけど、お腹を割りたい」
「上体起こしが出来ない人でも、腹筋は鍛えられる?」
人生で一度も腹筋出来たことがないという方もいるかもしれません。
しかし、こんな悩みをお持ちの方も大丈夫。コツさえつかめば、苦手な腹筋を克服できます!
本記事では、腹筋を使って上体が起こせない原因や、運動が苦手な人向けの簡単トレーニングをご紹介。
正しい方法論を知って、腹筋アレルギーを払拭しましょう。
腹筋できない人に共通する3つの原因
腹筋ができない理由に、性別や年齢、運動神経は無関係です。
身体の使い方や、筋肉の発達具合が主に関係しています。
腹筋が苦手という方は、いずれかのパターン当てはまっていないか確認しましょう。
- お腹の筋力が弱い人
- そり腰気味の人
- 全身の筋肉を上手く活用できていない
順に説明していきます。
腹筋できない人の原因①:お腹の筋力が弱い人
まず、お腹の筋肉量が少ないと腹筋できません。
お腹周りには、腹横筋、腹直筋、腹斜筋と3種類の筋肉が存在。
とりわけ、腹直筋の発達が不十分だと、上体を起こせず腹筋できないケースが多く見受けられます。
自身の筋力が分からないという方は、体育座りの体勢から、背中を床にゆっくり降ろしてみましょう。
この姿勢に耐えられず、ズドンと落ちてしまう人は筋力不足と言えます。
後述するトレーニング方法で腹筋を鍛えて、腹筋のできる身体を目指しましょう。
腹筋できない人の原因②:そり腰姿勢の人
2つ目の理由が、そり腰が原因のパターンです。
そり腰の原因は、筋力バランスの乱れや体型の変化、背骨の歪みによるもの。
背中が歪むと、股関節周りの筋肉が緊張したり、股関節の可動域が制限されて過度な骨盤前傾の要因に。
背中が極度にS字屈曲しているため、腰を丸めた状態で上体を起こす腹筋ができません。
反り腰が原因で腹筋ができない人は、ストレッチや筋トレの習慣化が解決策として有効です。背中の筋肉や腰の筋肉を正常な位置に維持させましょう。
腹筋できない人の原因③:全身の筋肉を上手く活用できていない人
「腹筋=お腹の筋肉を使う」といったイメージが強いのではないでしょうか。
腹筋トレーニングは主要な腹筋群以外にも、表面に見えない多数の筋肉がサポートに関わる筋トレ種目です。
全身の筋肉バランスが腹筋パフォーマンスにも大きく影響することを念頭に置いてください。
例えば、加齢や運動不足で衰えやすい腸腰筋、上体を安定させる大腿直筋の強化が効果的なケースがあります。
背筋と腹筋、下半身までバランス良く整える、日常的に使えていない筋肉を正しく機能させる意識が大切です。
腹筋できない人が意識したい4つのポイント
ここでは、腹筋時に注意したい4つのポイントを解説します。1つでも当てはまる方は、早速見直していきましょう。。
ポイント①:反動や勢いで起き上がらない
腕や脚の反動を使ったり、上半身の勢いで起き上がるのはNG。腹筋に刺激が伝わらず、筋トレ効果が半減します。
「腹筋=完全に上体を起こすべき」と考える人もいますが、適切な刺激を腹筋に与えることが最大の目的。
たとえ100回腹筋できても、腹筋後に、ほど良い筋肉痛や疲労感がないとあまり効いていない可能性も。
回数よりも正しいフォームを心掛けましょう。
ポイント②:あごを引く
「あごは引いて、お腹をのぞき込む」が正しい腹筋フォームです。
1回毎の動きを丁寧に、セット数を上げることが上達のコツとなります。
少しずつ息を吐きながら上体を持ち上げ、ゆっくりとした動作でお腹へ意識集中させましょう。
ポイント③:呼吸を止めない
腹筋時に限らず、運動時は呼吸を止めないようにしましょう。
呼吸が止まってしまうと、酸素供給が滞り筋肉の働きが低下します。
一方で、正しい呼吸法なら交感神経が活発化。同じ運動量でも、体幹の安定やパフォーマンスアップといった恩恵が受けられます。
筋トレ時の基本呼吸は、筋肉の収縮時に吸い、伸びる時に吐き出す胸式呼吸がベスト。強く長い息を意識して、呼吸を止めないように意識しましょう。
ポイント④:とにかく継続してみる
個人差もありますが、筋トレ効果を実感するには最低でも1ヶ月。長めのスパンで考えると、3ヶ月は必要です。
「効果が得られない」と早期段階で断念せず、とにかく続けることが大事。
1つのトレーニングだけでなく、複数の腹筋種目を行って筋肉へ刺激を与えてください。
ただし、焦りは禁物。筋肉に違和感や痛みを感じたら、休息をとって回復を優先させましょう。
腹筋ができるようになる簡単トレーニングメニュー8選
一言で腹筋といっても、トレーニングのバリエーションは多種多様。
寝たまま行う種目から、立ち姿勢でできるものまで、鍛える筋肉部位によって異なります。
腹筋と言えば「上体を起こす動き」が定番ですが、腰への負担が大きい上級者向けなのでご注意を。
ここでは腹筋ができない人でも簡単に取り組めるトレーニングメニューを紹介します。
上体が起こせなくても気軽に取り組める内容ばかりなので、ぜひチャレンジしてみましょう。
簡単メニュー①:ドローイン
ドローインとは、お腹を凹ませた状態で”呼吸の力”でインナーを鍛えるトレーニング。
普通の腹筋運動で鍛えにくい、腹横筋や内腹斜筋、横隔膜筋、骨盤底筋といった深層筋まで刺激できます。
ドローインの特徴は、寝姿勢だけでなく、立った状態や他の筋トレ中に行うなど応用範囲の広さ。
身体を支える力や姿勢の改善、基礎代謝の向上といったダイエット・健康面にも効果抜群!
ここでは、初心者さんでも取り組みやすい寝姿勢バージョンをご紹介。腰や背中への負荷が少ない腹筋方法をお探しの方はぜひチャレンジしてください。
【ドローインの正しいやり方】
- 仰向け状態で寝転がり、ひざは90度に立てる
- 息を吸い、お腹を限界まで膨らませる
- ゆっくり息を吐き切り、お腹を凹ませる
- 深呼吸しながら凹ませた状態を10秒間キープ
- ①から④をくり返し行う
【目安の回数】
・10秒間キープ×1日5〜10回
【ドローインする時のコツ】
- 腰が反らないよう注意
- 単にお腹を凹ませず、腹圧をしっかりかける
- 呼吸を止めない
- 食後の運動は避ける
- お腹に手をあてると動きがわかりやすい
簡単メニュー②:プランク
プランクは、うつ伏せ状態で前腕とつま先を床につけた状態を維持するエクササイズ。
お腹の筋肉だけでなく、背筋や臀筋、インナーマッスルと主要筋肉をバランス良く鍛えられます。
プランクの効果を最大限得るコツは、正しいフォームで行うこと。
“板”を意味するプランクは、その名の通り1枚板のように肩から足まで一直線をキープする姿勢が理想的。
特に肩甲骨が閉じた状態だと、腰が反れて腰や肩などに必要以上の負担をかける要因です。身体をまっすぐに保ち、肩甲骨をしっかり開いた体勢でプランクを続けましょう。
【正しいプランクのやり方】
- うつ伏せになり、両肘を床につける
- 体を浮かせて、背中をまっすぐ伸ばす
- 肩から足先まで一直線になるよう姿勢を維持
- 呼吸を止めず、③の姿勢を20秒間キープ
【目安の回数】
・20秒間を目標に(慣れたら1日3セット行うと効果的)
【プランクする時のコツ】
- 両腕は肩幅より少し広く
- 腕は曲げずにまっすぐ伸ばす
- 肩甲骨は開いた状態で行う
- 腰は反らない、落としすぎない
- 目線はまっすぐ正面を見る
プランクについては以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。
簡単メニュー③:ニートゥーチェスト
ニートゥチェストは腹筋の力でひざを胸に近づけるエクササイズ。
通常の腹筋では刺激づらい腹直下部や腸腰筋が鍛えられ、運動パフォーマンスの向上に役立ちます。
上半身と下半身をつなぐ腸腰筋は、デスクワーク続きで緩んでいる場合も。
しっかり鍛えることで腰痛予防や、骨盤の歪み矯正など健康面へのベネフィットも実感できます。
腰痛や猫背姿勢にお悩みの方は、こちらのトレーニングを試してみましょう。
【ニートゥチェストの正しいやり方】
- 手はお尻の後部へ置き、後ろに少し重心をかけて座る
- 両足を閉じた状態で足を浮かせ、膝を胸に引き寄せる
- 両足を揃えたまま地面ギリギリに足を伸ばす
- ①から③を繰り返す
【目安の回数】
・10回1セット×3セット
【ニートゥチェストする時のコツ】
- 足を床ギリギリまで伸ばし切る
- 腹直筋下部の収縮を意識する
- 背中は丸めて、視線はお腹に向ける
簡単メニュー④:レッグレイズ
レッグレイズとは、上半身を固定した状態で足を上げ下ろすエクササイズ。
いわゆる”腹筋”が上腹部を鍛えるのに対し、レッグレイズは下腹部に負荷がかかる運動です。
腹横筋や腸腰筋のインナーマッスルが刺激されるので、ぽっこりお腹撃退や内臓下垂予防にも効果的。
骨盤や股関節周りを集中強化して、腹筋強化や美しい姿勢を目指しましょう。
【レッグレイズの正しいやり方】
- 仰向け状態で両足をしっかり伸ばす
- 手のひらを床につけ、足を持ち上げる
- お腹に力を入れ、両足を床と垂直になる高さまで上げる
- ゆっくり足を床に戻す
- ①〜④を繰り返す
【目安の回数】
・20回1セット×2セット
【レッグレイズする時のコツ】
- 上半身は脱力させる
- 脚の反動を使わず、お腹の力で上げ下げする
- 疲れても膝は曲げずに伸ばした状態を維持
- 地面すれすれに足を下ろす
簡単メニュー⑤:クランチ
クランチは膝を曲げた状態で上体を起こす腹筋運動の一種。
特に腹直筋上部を鍛える「シックスパックづくりの基本」、お腹割りの王道メニューとも言えます。
クランチは姿勢や上体の起こし方次第で、腹横筋や腹斜筋といった腹直筋以外の筋肉を刺激できる応用力の高い腹筋種目です
よく似た腹筋運動にシットアップが挙げられます。
シットアップは腰から上半身を起こし、胸部を膝の近くへ寄せる運動。腸腰筋や太もも前側の大腿直筋といった幅広い筋肉を刺激します。
それに対して、クランチは肩甲骨付近を上体を丸める動きで腹筋群を集中的に強化。
過度な負荷や動きが少なくケガのリスクも少なく、腹筋ができない人にはクランチがおすすめです。
【クランチの正しいやり方】
- 仰向け状態で、両足を閉じて持ち上げる
- 両腕を床につけ、体を安定させる
- 両手を頭の後ろに起き、上体を起こす動きを繰り返す
【目安の回数】
・10回1セット×3セット
【クランチする時のコツ】
- 目線はお腹をのぞき込む
- あごを引き上体をしっかり丸めたフォームで行う
- お腹の負荷を抜かない。腰が浮かないよう注意
- 腹圧を維持するために、両膝を閉じる
簡単メニュー⑥:デッドバグ
デッドバグは、仰向けで寝たまま手足を交互に動かす筋トレ種目。
腹筋ができない人でも、テレビや音楽を聞きながら出来てしまう優秀トレーニングです。
寝姿勢で行うトレーニングなので負荷が少なく、腰を痛めたくない人や腰痛持ちさんにも最適!
全身の筋肉が刺激されるので、基礎代謝アップ、体幹強化で疲れにくくなるといった健康・ダイエット面のベネフィットも満載です。
【デッドバグの正しいやり方】
- 仰向け状態で、両腕を肩の真上に伸ばす。両足は90度に曲げる
- 息を吐き右腕は頭の後ろへ、左脚をまっすぐ伸ばす
- 息を吸ってセットポジションに戻り、息を吐きながら左腕を頭の後ろに、右脚を伸ばす
- ①から③の動作を繰り返す
【目安の回数】
・10回1セット×3セット
【デッドバグする時のコツ】
- 脚を床につけない
- 一定のリズムで行う。呼吸は止めない
- 背中や腰が浮かないようフォームを意識
- 腹圧が抜けないよう
簡単メニュー⑦:かえる足腹筋
かえる足腹筋は、骨盤を後屈させたまま行う腹筋運動です。
脚や股関節を開いた状態で、小刻みに膝の開閉動作を繰り返すだけの簡単エクササイズ。臀部やお腹の筋肉を効率的に鍛えられます。
骨盤前傾は、反り腰で出っ尻の方、お腹の筋肉を上手く使えない、太ももが張りやすい人に多く見受けられます。
いずれかに該当する方は、かえる足腹筋で意識的に骨盤を正しい位置に戻すことが重要です。
お腹やウエストが細くなる、股関節の柔軟性向上で冷え性が改善するなど得られる効果は絶大!
年齢とともに衰える骨盤底筋群へもアプローチするので、便秘解消や尿もれ緩和にも役立ちます。
【かえる足腹筋の正しいやり方】
- 仰向けで、股関節・両脚を外側に開く
- 両手は頭の後ろで組む。腰は床につける
- 腹圧と腰の力が抜けないよう、息を吐いておへそを覗くように上体を起こす
- 息を吸いながら、元の状態に戻す
【回数の目安】
・10回1セット×2セット
【かえる足腹筋する時のコツ】
- 腰は床から浮かない
- お腹と腰へ意識を集中。力が逃げないよう注意
- 股関節周りが硬い人はストレッチを取り入れると効果的
- 呼吸を止めない
- 膝は完全に閉じない(内太ももに効きます!)
簡単メニュー⑧:リバースクランチ
リバースクランチは腹直筋下部の集中強化に重要な腹筋運動。
引き締まったウエストを手にしたい方、ぽっこりお腹を解消したい方に最適なエクササイズです。
前述のレッグレイズも、リバースクランチと同様に腹筋下部に効く種目です。両者の差異は「足を伸ばすか、曲げるか」にあります。
脚を伸ばした状態で行うレッグレイズの方が高強度、骨盤が支点のリバースクランチは低強度なので腹筋初心者向きと言えます。
腹筋ができない人は、リバースクランチ→レッグレイズの流れで段階的に負荷を上げていきましょう。
【リバースクランチの正しいやり方】
- 仰向けで床に寝る
- 両手は少し体から離れた場所に置き、体を安定させる
- 両足を揃えて持ち上げたら、胸に引きつける→戻す動作をゆっくり繰り返す
【回数の目安】
・10回1セット×3セット
【リバースクランチする時のコツ】
- 両脚が離れないようくっつける
- 目線は天井を見る
- 脚を伸ばした時、背中や腰が浮かない
- 全身をリラックス、腹部に意識を集中させる
なお、ここまで腹筋ができない人向けのトレーニング方法を解説してきましたが、他にも鍛える方法はたくさんあります。
マンネリ化防止にも以下の記事を参考にして、腹筋トレーニングに挑戦してみてください。
パーソナルジムで”腹筋できない”を克服しよう!
今回の記事では、腹筋ができない人向けのトレーニング方法をお伝えしました。
上体起こしが苦手でも、腹筋を諦める必要はありません。腹筋の使い方に慣れ、他の筋肉も意識出来るようになると自ずと筋力が養われます。
まずは難易度の低い種目からスタートし、段階的に腹筋を鍛えていきましょう。
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