「減量期でも筋肉を落とさない方法はある?」
「体脂肪が減る食事のコツを知りたい」
増量した筋肉はそのままに、減量期は体脂肪だけを効率的に減らしたいと願う方も多いでしょう。
そこで今回は、減量期中の正しい食事方法やおすすめの筋トレを詳しく解説します。
ポイントを押さえて、減量期でも無駄のない筋肉質な体を目指していきましょう!
減量期の目的とは?
バキバキの引き締まった体を目指すには、筋肉をつける増量期、体脂肪を落とす減量期のコントロールが重要です。
減量期の目的とは、文字通り無駄な体脂肪を減らすこと。この期間にバランスの悪い食事制限を行うと、脂肪だけなく筋肉量まで落ちるため注意が必要です。
増量期に食事や運動で増やした筋肉をできる限り維持しながら、脂肪だけを落とすためにも、食事バランスへの配慮、適切なスケジュールでの実行が大切です。
普段通りのトレーニングメニューは継続し、食事内容を減量期バージョンに変更してダイエットの目的を達成していきましょう。
増量期の目的や具体的な取り組み方は、以下の記事で解説しています。ぜひ参考にして、正しい知識を身につけてくださいね。
効率よく体脂肪を落とす!減量期の正しい食事法
減量を成功させるための正しい食事法の解説です。ここでは、以下5つのポイントを紹介します。
減量期の正しい食事法①:アンダーカロリーを守る
増量期と減量期では、以下のようなカロリー摂取が基本になります。
- 増量期:摂取カロリー>消費カロリー=オーバーカロリー
- 減量期:摂取カロリー<消費カロリー=アンダーカロリー
増量期はオーバーカロリーを目指すことで、効率的に筋肉を増やし身体を大きく育てる期間です。
一方の減量期では、摂取カロリーよりも消費カロリーの方が高いアンダーカロリーを維持して、脂肪を落として絞っていきます。
2つの時期を意図的に使い分けると、短期間で効率的に理想体型を目指せるメリットもあります。
減量期の正しい食事法②:PFCバランスを意識
アンダーカロリーを目指す一方で、食事内容のバランスには注意が必要です。
闇雲にカロリーを減らすだけでは栄養補給がままならず、筋肉量の減少に伴う新陳代謝の低下、栄養失調による体調不良とさまざまな弊害をもたらします。
意識すべきは、3大栄養素と呼ばれるPFCの摂取バランス。
- P(Protein/たんぱく質)
- F(Fat/脂質)
- C(Carbs/炭水化物)
減量期の食事では「高たんぱく質・低脂質・低〜中程度の糖質」を意識するようにしてください。
一方の増量期には、「高たんぱく質・中程度の脂質・高糖質」を目指すようにしましょう。
減量期の正しい食事法③:糖質、脂質の摂り方を工夫
糖質や脂質も人間の体に不可欠な栄養素。消化酵素やホルモンの原材料や臓器の保護、効率の良いエネルギー源にもなる重要な存在です。
ただし、摂取方法によっては脂肪がつく要因になるため、良質な脂質を摂取してください。
具体的には、DHA・EPAなどのオメガ3系脂肪酸、MCTに含まれる中鎖脂肪酸が代表例です。
食品から摂るなら、以下の食材がおすすめになります。
- オリーブ油
- アマニ油
- エゴマ油
- さばやさんまの魚類
- くるみやアーモンドといったナッツ類
糖質もまたエネルギー源や脂質の代謝、身体の修復に必要な3大栄養素のひとつ。
体内で消費されず余った糖質はぜい肉となりますが、過剰に制限しすぎると体調不良の原因となります。
年齢や体重、ライフスタイルに見合った量を摂取することで、体調不良や健康被害を回避できるでしょう。
ダイエット中の食事制限で意識したいポイント、間食を選ぶ時のコツを以下の記事で詳しく紹介しています。ぜひご参考にどうぞ。
減量期の正しい食事法④:GI値を意識した食材選び
減量期に糖質を摂取する時は、低GI値の食品を選ぶと効率良くダイエットできます。
低GI(グリセミック・インデックス)値な食品とは、食後の血糖値を上昇させる指数が低い食べ物のことです。
GI値の高い食品を摂ると、急激に上がった血糖値を抑えようとインスリンというホルモンが大量に分泌されます。
インスリンの作用によって脂肪を作る・脂肪の分解が抑制される結果、肥満や食後の眠気、糖尿病のリスクまで高まるのです。
食後の血糖値上昇を抑えるためにも、GI値の低い食品を選びましょう。
GI値の低い代表的な食材例
- 玄米や蕎麦、押し麦
- 肉や魚類
- 葉物野菜やきのこ類
- チーズやヨーグルト
- 大豆製品
減量期の正しい食事法⑤:増量期の2倍の時間をかける
減量は焦らずゆっくりが基本。なぜなら、代謝をできる限り維持して、食事管理を続けると確実に体脂肪が減っていくからです。
そのため、理想的な減量期の目安期間は、増量期の2倍で計算してください。
4週間の増量期にかけた方は、減量期は8週間をかけてゆっくり落とすと、リバウンドリスクを回避できます。
なお、以下の記事では、正しい食事制限に関して解説しているので、参考にしてください。
筋トレ減量期を乗り切る空腹対処法
減量期にまつわる悩みで多いのが、空腹を紛らわす対処法についてです。
食事量を減らす分、食事の摂取方法などを工夫して減量期を乗り切ることがダイエット成功の鍵となります。
対処法①:食事回数を5回に増やす
減量期は1回あたりの食事量や摂取カロリーは減らしつつ、食事の回数を増やして摂取カロリーを調節します。
少なくても1日4回、多い方は7回を目処に分散型の食事法を実践することをおすすめします。
小分けの食事法を取り入れると、空腹の状態が少なくなり、血糖値が安定する上、空腹によるドカ食いも予防できるでしょう。
その結果、インスリンの分泌も一定状態を保てるので、脂肪が蓄積されづらくなるのです。
【1日2,200kcalを摂取する場合の献立一例】
- 朝食:600kcal(玄米、焼き魚、納豆、サラダ)
- 間食:200kcal(プロテインドリンク、ナッツ)
- 昼食:700kcal(納豆蕎麦、蒸し野菜、サラダチキン)
- 間食:200kcal(スムージーや低脂質ヨーグルト)
- 夕食:500kcal(玄米おにぎり、鶏肉と野菜のレンジ蒸し)
特に減量期の食事は、たんぱく質の摂取量と食事回数を増やすことが大事。1回の食事につき、20g以上のたんぱく質を摂るよう意識してください。
間食を選ぶコツやおすすめの食材に関して、以下の記事でも解説しているので、参考にどうぞ!
対処法②:腹持ちのいい食材を選ぶ
減量を成功させるには、空腹と上手に向き合うことも大切。満腹感を感じやすい食材選び、食べ方を知っておくと良いでしょう。
低GIで消化に時間のかかる食材を選ぶと腹持ちが良いため、空腹によるイライラや集中力の欠如といった弊害も回避できます。
特に食物繊維を多く含んでいる食品は、じっくり消化されるので多く摂取しても太りにくい特徴があります。
中でも不溶性食物繊維は、便の嵩を増してお通じをスムーズにする効果も期待できます。
最近はコンビニでも手軽に購入できるので、繊維質の多いバナナやナッツ類を積極的に摂取しましょう。
【腹持ちのいい食材の例】
- 鶏胸肉(GI値45、蒸す茹でる調理法がおすすめ)
- ゆで卵(GI値30)
- チーズ(GI値30)
- 納豆(GI値30)
- バナナ(GI値55)
- さつまいも(GI値55)
- カシューナッツ、ピーナッツ(GI値20〜30)
- 無糖ヨーグルト(GI値25)
対処法③:運動する
軽い運動や筋トレには、食欲を抑えて空腹を紛らわす効果があります。
食事の前に1日30分程度の運動を行うことで、食欲抑制の効果があることが近年の研究でわかっています。
運動を行うことで、食欲を抑制するPYYやGLP-1というホルモンの分泌が増大する結果、自尊心やヘルシーな食事を摂りたい気分が高まり、効果的に食欲が抑えられる仕組みです。
体脂肪を減らす減量期におすすめの筋トレ5選
減量中に適した食事法を見てきました。ここからは、減量期向けの筋肉量の維持やダイエットに効果的な筋トレを5つご紹介します。
- 有酸素運動
- スクワット
- プランク
- ラットプルダウン
- 腕立て伏せ(プッシュアップ)
減量期におすすめの筋トレ①:有酸素運動
減量期の最大の目的は「脂肪を落とすこと」です。
酸素を消費する有酸素運動を一定時間行うと、体内に蓄積された脂肪がエネルギー源として消費されます。
そのため、減量期には筋肉量を増やす無酸素運動よりも、体脂肪を燃やす効果の高い有酸素運動をメインに取り組むのがベストとなります。
減量期でも筋トレを取り入れたい時は、有酸素運動前に行ってください。筋肉量を維持しながら、脂肪燃焼効果が高まります。
以下の記事で、室内で手軽に行える有酸素運動を詳しく紹介しています。ぜひ参考にどうぞ。
減量期におすすめの筋トレ②:スクワット
スクワット運動は、お尻や太もも以外にも、体幹まで鍛えられる自重トレーニングです。
手軽に行えますが高負荷なので、運動初心者の方は2〜3日に1回のトレーニングペースで設定するのがベストになります。
■スクワットの正しい実践方法
- 足を肩幅程度に開く
- つま先を少し開き、膝を45度まで曲げる
- 背中を真っ直ぐにした状態で腰を下ろす
- 太ももが地面と平行になる位置まで下げる
- 膝を元の場所まで戻す
■スクワットの注意ポイント
- お尻を後ろに突き出した時、膝は踵より前に出さない
- そり腰にならない
- 常に腹筋への意識を忘れない
- 前傾姿勢にならない
負荷に慣れて物足りなさを感じる場合、ペットボトルやダンベルで負荷を高めたり、回数を増やすと効果を実感できます。
スクワットのアレンジや応用を知りたい方は、こちらの記事がおすすめです。
減量期におすすめの筋トレ③:プランク
プランクは、うつ伏せ状態で両腕とつま先で全身を支えるシンプルなトレーニング。
腹直筋や腹斜筋のお腹周りから、背筋やお尻、インナーマッスルと全身を鍛える効果が期待できます。
また体幹が鍛えられるので、筋肉のバランスが整って体の安定性や運動パフォーマンスも高まります。
姿勢の改善、疲労感が少なくなる、腰痛が緩和されるといった日常生活でのメリットも満載。
運動初心者の方や、減量期の攻めすぎない運動をお探しの方にも最適です。
■プランクの正しい実践方法
- 四つん這いのフォームで、肩の真下に肘を90度でつく
- 両足を揃えて、つま先を立てて体を持ち上げる
- 顔を正面に向けて、頭から踵まで一直線にする
- この体勢を10〜30秒間キープする
1セット10〜30秒間、休憩を挟んで3〜5回繰り返すと短時間でも負荷をかけられます。
■プランクの注意ポイント
- 正しい姿勢をキープ
- お尻や腰を浮かせない
- 常に腹筋に力を入れる
- 呼吸は止めない
プランクで重要なポイントは、正しいフォームで行うこと。崩れたフォームで続けると、効果が得られない上、腰を痛める可能性もあります。
始めは短い時間でもOKです。慣れないうちは筋肉がプルプル震えますが、徐々に筋持久力もついてきます。
プランクのアレンジを以下の記事で紹介しています。バリエーションを増やしたい方、難易度の高いプランクに取り組みたい方は、参考にしてください。
減量期におすすめの筋トレ④:ラットプルダウン
ラットプルダウンは、専用のラットプルマシンを使用したウェイトトレーニング。
主に僧帽筋、広背筋、大円筋といったあらゆる背筋を鍛えられる筋トレ種目です。
こちらはジムで行うメニューですが、男性らしさを感じるたくましい上半身作りに不可欠な運動です。
バーを下ろす位置によって筋肉へのアプローチが異なります。広背筋を狙いたい時はバスト側へ、僧帽筋や肩甲骨周りを鍛えたい時はビハインドネック(背中側)をおすすめします。
■ラットプルダウンの正しい実践方法
- 背中を伸ばしてシートに座る
- 肩幅より少し広いて幅でバーを握る
- 肩甲骨を寄せるイメージでバーを下げる
- 肘が伸び切らない位置までバーを戻す
- 1から4を繰り返す
■ラットプルダウンの注意ポイント
- ケガ予防のために姿勢は真っ直ぐに
- 勢いや反動でバーを動かさない
- 背中の筋肉を意識する(他の部位を使わない)
- 常に胸を張った状態をキープ
- 10〜15回×3セットが目安回数
減量期におすすめの筋トレ⑤:腕立て伏せ(プッシュアップ)
プッシュアップは、二の腕の引き締めやたるみ解消に効果的な自重トレーニングです。
主に上腕三頭筋と同時に三角筋の前部を鍛えることができます。
腕立ての種類次第では、鍛えたい部位を変更できる応用力も魅力のひとつ。
腕以外にも大胸筋を刺激できる種目なので、バストアップや胸板に厚みを持たせたい人にも効果があります。自分の目的に合ったフォームを選択しましょう。
■プッシュアップの正しい実践方法
- 両腕を肩幅に開き、足を床につける
- 肘、背中、膝を一直線に伸ばす
- 胸を張った状態で、体をゆっくり下ろす。この時、膝と肘は真っ直ぐに伸ばしておく
- 床すれすれまで胸を下ろしてから、状態を持ち上げる
■プッシュアップの注意ポイント
- 初心者さんは膝をついて行ってもOK
- 体のラインを一直線にキープ
- 肘は90度位まで深く曲げる
- 腰を反らない
- お尻の上げすぎ&下げすぎない
- 肩甲骨を寄せて胸を開く
- 10回×3セットを目安に行う
プッシュアップも、正しいフォームで取り組むことが最大のポイントです。
回数をこなすことに囚われると、思うような効果が得られずフォームまで乱れてしまいます。
また、筋肉痛の時に無理やり腕立てを行うと、思わぬケガの原因にも繋がります。疲労が溜まっている時は、回復してからトレーニングを再開しましょう。
減量期の食事のノウハウはパーソナルジムで学べる!
今回の記事では、減量期の正しい食事方法や、筋肉の維持にもおすすめの筋トレを紹介しました。
ダイエットの成功の鍵は、減量期の食事と運動にあると言っても過言ではありません。
「自己流では脂肪が落ちない」「筋肉を維持して美しく痩せたい」という方には、パーソナルトレーニングの活用もおすすめです。
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