糖質を制限して、脂質を主なエネルギー源として体重減少を目指すケトジェニックダイエットでは、チートデイを取り入れます。
チートデイとは、簡単にいうと普段の食事制限を一時的に解除する日のことです。
この記事ではケトジェニックダイエットでチートデイを取り入れる理由やメリット、実施する際のポイントなどについて解説しています。
これからケトジェニックダイエットに取り組もうとしている、取り入れたいけど正しい方法がわからない人などは、ぜひ参考にしてください。
ケトジェニックダイエットでチートデイを行う理由

ケトジェニックダイエットとは、糖質を制限しつつ、脂質を主なエネルギー源にしながら体重減少を目指すダイエット方法・食事法です。
これにより体内のエネルギー代謝がケトン体を生成するモードに切り替わり、ダイエットがしやすくなります。
そんなケトジェニックダイエットでは、チートデイ(cheat day)を取り入れます。ダイエットにおけるチートデイとは、普段の食事制限を一時的に解除してたくさん食事をとることです。
チートデイの目的は、体の恒常性を維持する機能であるホメオスタシスを破ること。
ケトジェニックダイエットの場合、ホメオスタシスによって体が糖質摂取の少ない状態に慣れてしまいます。そうなると、体が省エネモードに切り替わり、ダイエット開始当初のように体重が減らなくなってしまうのです。
そこで、チートデイを取り入れて糖質を摂取することで体をチート、つまりだますことでホメオスタシスを破りやすくなります。
ダイエットをしている人からすると「ここまで食事を制限してきたのにチートデイで食べてしまうと太るのでは?」と心配になるかもしれませんが、チートデイを挟むことで、体重減少を促進することが可能です。
特に、少しずつ体重の減りが緩やかになってきたタイミングなどでチートデイを挟むことで再び体重が減りやすくなります。
詳しくケトジェニックダイエットについて知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
関連記事:ケトジェニックダイエットとは?効果的な方法と注意点を解説!
ケトジェニックダイエットにチートデイを取り入れるメリット

チートデイを取り入れることで体重減少の停滞期を打破する以外にもメリットがあります。
- 代謝を戻すことができる
- モチベーションアップに繋がる
それぞれ詳しく解説していきます。
代謝を戻すことができる
ケトジェニックダイエットをしていると、少ない摂取カロリーに体が慣れてしまい、消費されるカロリー自体が少なくなってしまいます。
つまり代謝が落ちてしまうのです。
代謝が落ちると体重減少も停滞してしまうため、ダイエットが思うように進まなくなってしまいます。
そこで、チートデイを挟みカロリーを多く摂取することで、再び体にカロリー消費するように促すのです。
その結果、体をダイエットしやすい状態に戻すことができます。
モチベーションアップに繋がる
チートデイはダイエットのモチベーションアップにも繋がります。
ケトジェニックダイエットは、糖質を全く摂取しないというわけではありませんが、それでも制限しなければならないため、苦しさやストレスを感じる人もいるでしょう。
そのような時にチートデイがあれば、普段食べられない糖質への欲求を満たすことができます。
チートデイをいつ行うのか事前に決めておけば「あと●日でチートデイ」とカウントダウンすることも可能です。
ツラいダイエットを乗り切るためにもチートデイは欠かせない要素といえます。
ケトジェニックダイエットにチートデイを取り入れる際のポイント

チートデイを取り入れる場合、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
ここでは、ケトジェニックダイエットにおけるチートデイのポイントを紹介します。
カロリーを十分に摂取する
チートデイを取り入れる際は、糖質を中心にしっかりとカロリーを摂取することが大切です。
ケトジェニックダイエットにおけるチートデイの目的は普段控えている糖質の摂取量を増やすことにあります。
具体的には、体重×6gの量を目安としてください。例えば、体重が60kgの人であれば360gが目安です。
ご飯10杯で糖質約420gとされているため、かなりの量の糖質を摂取できることが分かります
脂質とタンパク質を制限する
チートデイの際は脂質とタンパク質の摂取量は制限してください。
「チートデイ=なんでも食べていい日」と思っている人もいるかもしれませんが、あくまでもホメオスタシスを打破し体重減少の停滞期を抜け出すために行うものであるため、何を食べるかが非常に重要です。
チートデイは基本的に糖質でカロリーを摂取し、脂質やタンパク質は控えめにします。
タンパク質や脂質はお腹に溜まりやすく、食べ過ぎると体が重く感じるようになるため注意してください。どうしてもタンパク質を摂取したいといった場合はプロテインなどお腹に負担をかけない形で摂取するのがおすすめです。
チートデイは1日限定にする
チートデイは1日限定とするのもポイントです。
これは、それまでのケトジェニックダイエットによって脂質やタンパク質中心だった食事から急に糖質中心の食事になることで、体の負担が大きくならないように考慮するためです。
ただし、1日で体重の6倍となる糖質を摂取するのが難しい場合はチートデイを2日にして目標とする糖質の摂取量を調整することもできます。
また、チートデイを行った後は、リカバリーを実施することも大切です。
いきなり元のダイエット用の食事に戻すのではなく以下のようなリカバリーをすることで、身体の負担を減らしながらケトジェニックダイエットを再開しやすくなります。
- 運動をして余計な糖質を消費する
- 塩分を摂取して代謝をサポートする
- 水分補給をしっかりする
上記の点も意識しながらチートデイを取り入れてみてください!
体重の減少が少なくなってきたタイミングで行う
ケトジェニックダイエットのチートデイは、体重の減少が緩やかになってきたタイミングで行うことが大切です。
これは、先ほども説明しているように、チートデイの目的が糖質が少ない状態になれたホメオスタシスを打破する点にあるためです。
ケトジェニックダイエットを始めた直後は、水分が抜けやすいこともあって体重が比較的スムーズに減っていきますが、この状態に体が慣れてくると体重の減り幅が小さくなります。
減り幅が小さくなったからといってすぐにチートデイを取り入れるのはおすすめしません。なぜならチートデイをこのタイミングで取り入れると体重がすぐに元に戻ってしまうためです。
体重の減り幅が1日あたり0.1kgを下回る状態が1週間以上続いたらチートデイを取り入れてみましょう。
ケトジェニックダイエットにおいてチートデイを実施する際の注意点
ここではチートデイを実施するにあたって注意するべき点を紹介します。
正しく取り入れて効率よくケトジェニックダイエットを進めていきましょう。
ストレス発散を目的としない
チートデイの目的は、ストレス発散ではなく、ホメオスタシスの打破による代謝の回復にある点を忘れないようにしましょう。
たしかにチートデイで普段食べていない糖質を摂取できることはストレス発散になります。
しかし、それが目的となってしまうと、本来摂取するべき糖質量よりもさらに多い糖質を摂取しかねません。
ストレス発散はチートデイの副次的な効果だと捉え、あくまでもダイエットの一環として行うものだということを忘れないようにしましょう。
食べていいものといけないものを把握しておく
チートデイは、なんでも食べていいわけではなく、食べてはいけないものもあることを覚えておきましょう。
例えば、ケーキやアイス、ポテトチップスといったお菓子類は確かに糖質を摂取できますが、それと同時に脂質も過剰となり、満腹状態にりやすいです。
そうなると必要な糖質量を摂取できない可能性があるため、これらの食べ物で糖質を摂取するのはおすすめできません。
糖質を摂取する際は、ご飯やうどん、パスタなど脂質量が少ないものがおすすめです。
また、チートデイでも最低限のタンパク質を確保したいといった人は肉や魚介類、卵などは食べても構いません。
ただし、揚げ物にする、たくさんの油を使って炒めるといった調理方法だと脂質が多くなるため注意してください。
ケトジェニックダイエット中の食事や運動について、以下の記事でも解説していますので参考にしてください。
関連記事:ケトジェニック中の筋トレや食事の注意点は?短期で痩せるコツを解説
チートデイを活用してケトジェニックダイエットを成功へ導こう

今回は、ケトジェニックダイエットにおけるチートデイについて解説しました。
チートデイの役割は、糖質がない状態に体が慣れてしまったホメオスタシスを打破し、再び体重を減少しやすい状態にすることです。
チートデイの実施にあたっては、なにを食べてもいいわけではないこと、体重×6gの糖質摂取を目安とすることなど、ポイントを押さえておくことが大切となります。
また、何を食べていいのか、何を食べるべきではないのかといった点も確認しておきましょう。
もし正しく取り組めるか分からない、一緒にサポートしてくれる人が欲しい時は、お気軽にご相談ください!
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