BCAAとは、Branched Chain Amino Acid の略であり、9つある必須アミノ酸の中でも、バリン、ロイシン、イソロイシンの総称を意味します。
BCAAは筋肉のエネルギー源となるもので、筋肉を大きくしたい人にとっては必要不可欠です。
そこでこの記事では、BCAAの概要や適切な飲むタイミングについて解説。また、BCAAを飲む際に注意するべき点やBCAAを豊富に含む食材などについても取り上げているため、ぜひ参考にしてください。
BCAAとは筋肉のエネルギー源になる必須アミノ酸

BCAAとは、必須アミノ酸であるバリン、ロイシン、イソロイシンの総称で、これら3つは、運動を行う際に筋肉のエネルギー源になるものです。
このBCAAは、トレーニング時のエネルギーとなり筋力アップに貢献してくれるだけでなく、疲労軽減にも役立つとされています。
そもそも筋肉の主なエネルギー源はグリコーゲンであり、そのグリコーゲンが不足すると筋肉が疲れてしまいます。
そのため、グリコーゲンが不足する前に、同じくエネルギー源として活用されるBCAAを摂取することで、エネルギー源として筋肉が分解される事態を回避でき、筋肉にかかる負担が小さくなることから疲労軽減にも役立つと考えられているのです。(※1)
なお、BCAAを含む必須アミノ酸は、人間の体内では作ることができない成分であるため、食べ物から摂取しなければなりません。
しかし、食事で摂取しきるのは難しいため、粉末やサプリを活用するのがおすすめです。
BCAAを飲むタイミングのベストはいつ?
ここでは、BCAAを飲む際の適切なタイミングを解説。
BCAAは筋肉のエネルギー源となるだけでなく、疲労軽減にも貢献するものですが、飲むタイミングが適切でないと、十分な効果が期待できません。
いつ飲むのがベストなのか、トレーニングに取り組む機会の多い人は、ぜひ参考にしてください。
BCAAを飲むタイミング①:運動前
エネルギー源となるBCAAは運動前のタイミングに飲むのがおすすめです。
ある研究では、異なる量のBCAAを健常な成人男性に安静状態で摂取してもらい、2時間後までのBCAAの血中濃度を測定しました。その結果、BCAAの濃度は30分後にピークを示したそうです。
また、摂取量が多いと2時間後でも、摂取前よりも高い濃度をキープしていたことも明らかにされています。
一方で、摂取量が少ないと1時間後には摂取前と同程度の濃度になることも明らかになりました。これらの研究結果は、運動の30分前に一定量(2,000㎎)以上のBCAAを摂取することで、トレーニング中のBCAA濃度が増大することを意味しています。(※2)
BCAAの血中濃度が高ければ、トレーニング中にもBCAAが効率よく作用し、持久力やパフォーマンスの維持・向上が期待できると考えられます。
ただし、BCAAをはじめとしたアミノ酸を摂取しすぎるとお腹を下す可能性があるため、摂取のしすぎには注意が必要です。
また、吸収しきれなかったアミノ酸は水分と共に体外に排出されるため、単純に摂取量を増やせば良いというわけではないことも把握しておきましょう。
BCAAを飲むタイミング②:運動中
BCAAは、運動前に摂取するのが基本ですが、筋肉が1回で蓄えられるアミノ酸の量には限界があります。トレーニングを続けていくうちにアミノ酸が枯渇するケースもあるでしょう。
そのため、運動前にBCAAを摂取しても、運動量が多いと摂取した分を使い切ってしまい、新たに補給しなければならない状態になることも。そういった時は、運動中に補給するのもおすすめです。
アミノ酸は吸収にかかる時間が短いとされており、消化器官への負担も少ないことから、運動中の摂取も効果的だと考えられます。
長時間のトレーニングに取り組む場合は、運動中の摂取も行いましょう。
BCAAを飲むタイミング③:寝る前
BCAAは、運動前や運動中だけでなく、寝る前も飲むタイミングとしておすすめです。
寝る前におすすめな理由には大きく2つあります。
理由①:筋肉の分解を抑制してくれる
人間は寝ている間にもエネルギーを消費しており、睡眠中のエネルギーは通常体内に保存されているグリコーゲンから供給されています。
しかし、グリコーゲンが体内で不足していると、他のエネルギー源が必要となり、筋肉を分解し始める可能性があるのです。
筋肉の分解自体は体に悪いものではありませんが、トレーニングによって体を大きくしようとしている人、筋肉をつけたいと考えている人にとっては避けるべきものだといえるでしょう。
BCAAを睡眠前に摂取しておけば、グリコーゲンに変わるエネルギー源となるため、睡眠中の筋肉分解を防いでくれます。
理由②:筋肉の合成を促進しやすい
BCAAを摂取することで筋肉の合成促進が期待できます。
筋肉を成長させるにはタンパク質が欠かせませんが、タンパク質の合成は寝ている時に活発になるとされています。
BCAAには、タンパク質合成を促進する役割があるため、寝る前に摂取しておくことでタンパク質の合成につながり、結果的に筋肉の成長にもつながるのです。
トレーニングが大切だということは言うまでもありませんが、筋肉を成長させるためには睡眠時のBCAA摂取もおすすめといえます。
BCAAを飲む際の注意点

BCAA=トレーニングに必要なものというイメージを持っている人も多いかもしれませんが、その時以外でも飲んで問題ありません。
BCAAは必須アミノ酸であり、体にとって摂取すべきものです。だからといって、過剰に摂取すると腎臓や肝臓への負担が大きくなるため注意しましょう。
これまで紹介したように、トレーニング前やトレーニング中、就寝前などの飲用を基本とし、トレーニングのない日は就寝前に一気に飲むのではなく、こまめに分けて飲むのがおすすめです。
また、粉末タイプのBCAAを摂取する際は、作ったらすぐに飲むようにしてください。作ったままにしていると、細菌等が増える恐れがあるため作り置きはしないようにしましょう。
BCAAのサプリはあくまで補助食品!豊富に含む食材も知っておこう

冒頭でも説明したように、BCAAは人の体内で作ることができないため、食事を通して摂取する必要があります。
BCAAを多く含む食材には、以下のような食材が挙げられます。
- 鶏肉
- 牛肉
- 卵
- 大豆
- まぐろ
- かつお
- あじ
- サンマ
- 大豆
- チーズ
これらの食材を日々の食事の中でうまく取り入れ、BCAAを意識的に摂取することが大切です。
しかし、食事だけでBCAAを摂取するのは難しかったり、食べ過ぎになってしまったりする恐れもあります。そのため、必要に応じてサプリ等を活用するのがおすすめです。
BCAAに限った話ではありませんが、基本は食事での摂取とし、サプリ等の補助食品はあくまでもサポート役であることは把握しておきましょう。
BCAA摂取のタイミングを理解してより効果的なトレーニングを実現しよう
今回は、BCAAの概要や飲むタイミング、飲む際の注意点などについて解説しました。
BCAAは9つある必須アミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つの総称を意味します。
筋肉を成長させるために欠かせないものであり、トレーニング前やトレーニング中、さらには寝る前などに摂取すると体に効率よく作用してくれます。また、BCAAを含む必須アミノ酸は、体内では作れないため、食事からうまく摂取することが大切です。
とはいえ、なかなか自分で食事管理をするのも難しいと感じている方も多いでしょう。
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参考記事
※1 https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/bcaa/fatigue/
※2 https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/bcaa/timing/