一時的な断食であるファスティングは、さまざまな健康効果が期待できるダイエット法として注目されています。
しかし一方では、ファスティングに意味がない…と言った相反する見解があるのも事実。
さまざまな情報の中で、「一体どれが正解?」「本当に意味がないの?」という方もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、ファスティングに意味がないと言われる理由や実践する上での注意点、効果を引き出すやり方について解説します。
ファスティングに興味がある、より効果的に実践したいという方は、ぜひ参考にしてください。
ファスティングの基本的な効果

ファスティングは、体内のデトックスや生活習慣、腸内環境の改善など、健康への意識を高めるきっかけとなる点がポイント。
固形物の摂取を控えて消化機能を休ませる方法は、胃や腸への負担が軽く、同時に脂肪燃焼効果が期待できるダイエットとして注目度も高くなっています。
また、8時間や16時間と言った短時間から実践でき、日常生活に組みやすいこともファスティングの魅力です。
ファスティングに関する基本的な知識は、本サイトの関連記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
関連記事:ファスティング(断食)とは?効果や種類・注意点・向いていない人を丁寧に解説
ファスティングに意味がないと言われる理由4つ

どんなダイエット法にも結果の現れ方には個人差があり、満足度も千差万別。
ファスティング経験者で期待した効果を実感できなかったという評価の理由は、次のようなものです。
- 代謝が落ちて痩せにくい
- 栄養不足に陥りやすい
- リバウンドしやすい
- 気分のムラを招いてしまう
いずれもダイエットにおいて避けたいワードと言えそうですが、具体的にどういったことなのか解説します。
理由1:代謝が落ちて痩せにくい
一時的ではあっても、食事量を制限するファスティングは身体にとっての飢餓状態を作り出すのと同じです。
体内では、できるだけ少ないエネルギー消費で体力を維持しようとするため代謝が落ち、結果的に思ったほど痩せない…。
つまりは意味のないダイエットだと感じてしまうケースがあります。
こういった現象は、元々代謝が低い人に現れやすい傾向です。
理由2:栄養不足に陥りやすい
ファスティング中は固形物を控えるため、タンパク質・ビタミン・ミネラルなどの摂取量が落ちがちです。
こうした不足が続くと、筋肉量と基礎代謝の低下、免疫機能の乱れといった身体の不調につながることがあります。
つまり、短期的に体重が減っても内訳は水分や筋肉が中心になりやすく、その結果「ファスティングは意味ない」と感じる原因となることがあるのです。
理由3:リバウンドしやすい
「ファスティングはリバウンドしやすい」というイメージから、意味がないダイエットと認識している人もいます。
一時的にでも栄養が枯渇し飢餓を感じた身体は、ファスティング終了後に摂り入れる栄養を吸収しやすくなっているのが一因です。
リバウンドの問題は食事の摂り方を正しく理解することでクリアできる問題ともいえます。
本記事で後述するコツを参考にしながら、ぜひファスティングに取り組んでみてください。
理由4:気分のムラを招いてしまう
ファスティング中は空腹が続きやすく、血糖変動やストレスの影響でイライラや集中力低下が起こりやすくなります。
時間をしっかりと確保してファスティングを実践するのではなく、日常生活の中で取り組んでいると「生活の質が下がってしまった」と感じることも。
その結果、ファスティングに対してネガティブな印象を持ってしまい「意味がなかった」という感想になるケースもあるのです。
日常と並行して実践するなら、無理のない期間設定や十分な水分・電解質の補給などによって、気分のムラを最小限に抑える工夫が大切といえます。
ファスティングの効果を引き出すコツ4つ

では、ファスティングに意味を見出すために何をすべきか、このセクションでは効果的なファスティングを実践するコツを解説します。
負担を軽くしながら、ダイエットが目指せる知識を身につけましょう。
コツ1:準備期間を設ける
断食期間を必要とするやり方であっても、ある日突然スタートすれば、身体の大きな負担となります。
ファスティングを実践する前には3日程度の準備期間を設け、徐々に食事を減らしていくようにしましょう。
胃腸を休めるという本来の意味を失わないために、消化の良い野菜や豆類、汁物などをファスティングの準備食としてチョイスするのがおすすめです。
コツ2:断食中も必要な栄養素は摂取する
ファスティング期間中は特にビタミンやミネラルなどの栄養素が不足しがち。
固形物ではなく酵素ドリンクやスムージーなどを取り入れると、最低限必要な栄養や水分の補給に繋がります。
断食は絶食ではなく、ルールに沿って必要な栄養を補給しつつ進めることが重要です。
コツ3:適度なストレス解消をする
断食によって血糖値が低い状態が続くと、イライラや不安感を招く恐れがあります。
空腹からくる精神的なストレスを回避するには、ファスティング中であっても口にして良いものを見極めることが大切。
十分な水分と電解質の補給、無糖の炭酸水やハーブティーなどを活用してストレス解消できるようにしましょう。
また、軽い散歩やストレッチ、ぬるめの入浴なども有効な方法です。
正しいやり方で実践しながら、途中で挫折せずにファスティングに取り組んでみてください。
コツ4:ファスティング後の食事に注意する
ファスティングでは、断食期間が終了した後の食事の摂り方も重要です。
いきなり普段通りの食事に戻すと血糖値が急上昇し、リバウンドの可能性が高くなります。
食事を元に戻すための回復食としては、スムージーやスープなどの汁物から、徐々に固形物を摂り入れていくと良いでしょう。
回復食に関するヒントは、本サイトの関連記事を参考にして下さい。
関連記事:ファスティングは回復食が重要!おすすめフード&ポイントを解説
ファスティングには向き不向きがある

期待できる効果とリスクを併せ持つファスティング。
正しいやり方での実践は重要ですが、それ以前に体質やライフスタイルによってはファスティングが逆効果になる人もいるため注意が必要です。
以下で解説するポイントを参考に、ファスティングの向き不向きをチェックしてみましょう。
ファスティングが不向きな人
- 持病を抱えている
- 妊娠中または授乳中
- 成長期の方や高齢者
- 強いストレスを抱えている
持病を抱えている
固形物の摂取を控えるファスティング中は低血糖を起こしやすく、特に糖尿病の持病がある人には向かない方法です。
その他、何らかの薬を服用中の場合、ファスティングの効果を得られないだけでなく、服用している薬の吸収率にも影響する可能性があります。
持病を抱えている場合は、医師に相談してファスティングをしても大丈夫か確認しておきましょう。
妊娠中または授乳中
栄養不足や貧血など、ファスティング中に懸念されるリスクは、妊娠中の人にとってNGと言わざるを得ません。
胎児の発育はもちろん、母体への影響も大きいです。
妊娠中や出産前後は身体の変化が大きい時期ですので、バランスの取れた食事を摂取しましょう。
成長期の方や高齢者
バランスの取れた十分な栄養を必要とする成長期の人も、ファスティングには不向きです。
栄養不良による免疫力の低下で、体調を崩しやすいというリスクを伴います。
また、断食によって筋肉量や基礎代謝が低下することは、高齢者の健康を害する恐れも。
食が細くなりがちな高齢者にとって固形物を摂らないスタイルのダイエットは、極端な栄養不良に陥るリスクがありますので、注意が必要です。
強いストレスを抱えている
ファスティング中の空腹は心の負担となり得るため、もともと精神的ストレスの多い人ほど挫折しがち。
自律神経の乱れに伴った体調不良を引き起こしやすいため、ファスティングには不向きです。
また、普段から食べることでストレス解消をしてしまうタイプの人は、ファスティング後のリバウンドが強く出る可能性もあります。
ファスティング後の回復食までしっかりと管理できる自信がない場合は、避けたほうが良いかもしれません。
ファスティングが向いている人
- 半日や1日など短期間のダイエットを試したい人
- デスクワーク中心の人
- 体質改善を目指す人
半日や1日など短期間のダイエットを試したい人
時間をかけ、細かなカロリー計算を元にしたダイエット法より、一時的でも減量効果を実感したい人はファスティングに向いています。
半日(12〜16時間)や1日だけの短期ファスティングなら、一時的な身体の軽さを体感しやすいです。
また、短時間であれば空腹ストレスも抑えやすく、日常生活と両立しやすいといえます。
デスクワーク中心の人
ファスティング中は食べ物を消化するためのエネルギーが減る分、頭を使うためのエネルギーが増えて思考がクリアになるというメリットも期待できます。
あまり身体を動かさないデスクワーク中心であれば、仕事との両立もしやすいです。
ダイエットだけでなく、仕事のパフォーマンスを上げたい方にも試してもらいたいのがファスティングと言えます。
体質改善を目指す人
体重減少より体内のデトックスを目的と考える人、胃腸を休ませてリセットしたい人はファスティング向きです。
「普段から食べ過ぎているな」
「美肌のために挑戦してみたい」
「便秘の改善をしたい」
こういった方にとってファスティングは一石二鳥の方法となるでしょう。
意味のないファスティングを避けるには?

ファスティングを効果的に実践する上では、次のようなポイントが欠かせません。
安全でファスティング本来の意味を見出すためにも、正しい知識を身につけておきましょう。
計画的に進める
前述したように、ファスティングには向き不向きがあります。
ファスティングに向いている人でも、正しい方法で計画を立てて取り組まなければ効果は得られにくいです。
正しい手順で、ファスティング期間の前の準備や後の回復食まで計画を立ててから取り組みましょう。
また実践の前に、ファスティングに期待する効果が何なのか明確にしておくことも有効です。
初めてのファスティングに不安があれば、ダイエットの専門家にアドバイスを受けることもおすすめします。
体調悪化を見逃さない
体調に異変を感じた場合、ファスティングは直ちに中止しましょう。
健康や美容効果に期待できるファスティングで体調を崩しては意味がありません。
ファスティング期間が長くなるほど体調の変化が起こりやすくなります。
少しでも危ないと感じたときは、ファスティングを中止して、医師に相談するようにしましょう。
ファスティングの効果だけに期待しない
ファスティングは消化器官を休ませ、体内のデトックス(老廃物の排泄)を促すことが本来の目的であり、万能なダイエット法ではありません。
一時的な体重減少の効果は期待できますが、過度な期待をして「意味がなかった」とネガティブにならないようにしましょう。
本格的なダイエットをしたいのであれば、ファスティングで身体の調子を整え、生活習慣を見直すきっかけにするのもおすすめです。
少しでも身体にポジティブな変化があると、これからも頑張ろうというモチベーションになります。
「挑戦して良かった!」と思えるファスティングに挑戦していきましょう。
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本記事では、ファスティングに意味がないとされる理由やその背景について解説しました。
どんなに話題の方法でも十分な準備が必要であり、健康管理を怠れば、狙った効果が得られないものです。
特にファスティングは、断食しつつも、栄養不良にならないよう正しい方法で取り組むことが大切となります。
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