一般的にBCAAは運動前(45〜30分前)や、運動後に取ることが推奨されていますが、夜に飲む方もいます。
- 寝る前に飲むとどんな効果があるのか?
- そもそも、寝るだけなのにエネルギー補給をする必要はある?
など、なぜ夜にBCAAなのかと疑問に思う方もいるでしょう。
はじめに結論からお伝えします。
BCAAは夜に飲むことで睡眠時もエネルギーが不足せず、体の回復(細胞の修復をする、筋肉の分解の抑制および合成を促すなど)をサポートする効果が期待されます。
その反面、睡眠時の質に関係する「※1トリプトファン」という物質の吸数をさまたげると言われ、睡眠の質が下がるという意見もあり、必ずしも「夜に取るべき」とまでは推奨されていません。
この記事では上の結論を踏まえ「BCAAは寝る前にとって良いか?」をテーマに、筋肉や睡眠の質への効果、注意点をご紹介していきます。
※1:トリプトファン(安眠を促すセロトニンやメラトニンの生成を助ける物質)
寝る前にBCAAでエネルギー補給をして得られる効果とは?
基礎代謝については多くの方がご存知かと思いますが、何もしなくても生命維持のために消費されるエネルギーであり、もちろん睡眠中も途切れることはありません。
寝ている間は記憶の整理・細胞の修復・筋肉の合成など、翌日に備えて体のメンテナンスが行われ、その際に基礎代謝で消費する以上のエネルギーが残っていなければ、体内にある物質を分解してエネルギーを生み出す作用が働きます。
筋肉の合成にはたんぱく質が必要ですが、エネルギーが不足している場合は「たんぱく質(筋肉)を分解してアミノ酸」にすることで足りないエネルギーを補うため、「筋肉を分解しつつ合成する」状態に。
そのため、寝る前にエネルギーが不足していると、しっかり寝ても筋肉疲労残りやすかったり、トレーニングをしていても筋肉は増えず現状維持が続く、場合によっては筋肉量が減る可能性があるでしょう。
つまり、睡眠中のエネルギー不足を防ぐ=疲労回復をすすめおよび筋肉の合成をうながすなどの効果を期待して、「寝る前のBCAA摂取は良い」と言われているのです。
ダイエットのためにBCAAを摂取している方は、以下の記事も参考にどうぞ!
関連記事:BCAAはダイエットに必要か?期待される働きと特徴を解説!
夜にBCAAとるタイミングは寝る30分前が目安
BACCの特徴は「吸収率の速さ=エネルギーとしてすぐ使える」ことです。
メーカーによっては推奨時間は異なりますが、飲んでからおおむね45〜30分程度で体に吸収され、エネルギーとして活用されます。
そのため、寝る30分前に飲むことで体が使えるエネルギーがピークになった状態と、睡眠が始まる時間が重なり、BCAAに期待する「筋肉の分解を防ぎ、合成を促す」効果を出すのに最適な状況になると考えられるのです。
睡眠の質を落とすリスクあり!寝る前にBCAAを摂取する際の注意点
BCAAの大半は筋肉で代謝されるため、消化の負担は少ないものの、とりすぎると腹部に不快感(ゴロゴロ感)があらわれたり、下痢になることがあります。
即効性のエネルギー源として、BCAA自体は体に良いものですが、飲む量・飲み方などにより、体に不調をきたす可能性があるため注意が必要です。
ここからは、よくある「1日あたりの摂取量の勘違い」「空腹時にのむ」「プロテインとの併用」について一つ一つ見ていきましょう。
空腹時を避ける
空腹時に高濃度のアミノ酸(BCAA)を摂取すると、腸の過剰反応が起こる可能性があるので、できるだけ避けるようにしてください。
とはいえ、寝る30分前にしっかり食べてしまうと、消化不良により寝つきも睡眠の質も下がってしまうことが考えられます。
そのため、胃腸の負担を減らしつつエネルギー補給をするためには、寝る前はごく少量の消化の良いもの(バナナ・ヨーグルト・はちみつなど)とBCAAを一緒にとるとよいでしょう。
一気飲みを避ける
この記事では、寝る前にBACCをとることについてフォーカスしていますが、BCAAは寝る前だけでなく、起床時・運動前後・運動中のタイミングでとることが一般的に推奨されており良いと言われています。
BCAAを出している各メーカーによって多少の差はありますが、BCAAの1日あたりの推奨摂取量の平均は以下の通りです。(※2)
- 成人男性:5~10g
- 成人女性:3~8g
- 未成年:3~5g
1日あたりの摂取量以内とはいえ、夜にだけ一度にまとめて摂取した場合、お腹の不調が起こるリスクが高まるので避けた方が無難です。
BCAAを飲む場合は夜を含め、1日の摂取量を複数回分けたタイミングで飲むように工夫するとよいでしょう。
※2:BCAAメーカー7社より算出
プロテインとの併用はタイミングをずらす
現在プロテインはトレーニング時の栄養補給のみならず、健康維持や美容を目的にとる方が増えており、今後はBCAAと併用で飲む機会が増えることもあるかもしれません。
今後、両方飲もうと思う方は、飲むタイミングに注意してください。
BCAAとプロテインはどちらも優れた栄養補助食(エネルギー補給)ですが、以下のような違いがあります。
- BCAA:消化吸収が早く、すぐエネルギーとして使えるが持続性が低い
- プロテイン:消化吸収が遅いものの、長い時間エネルギー補給ができる
これら2つの体で消化吸収される過程や時間は大きく異なりますが、同じタイミングで飲むとBCAAとプロテインの消化と吸収が競合してしまい、過剰摂取とおなじく下痢などが起こる可能性が高まるでしょう。
2つとも夜に摂取する場合、タイミングをずらし先にBCAA(寝る30分前)をとり、後からプロテインを寝る直前にとる方法が良いとされています。
また、過剰摂取でなくても、もともとお腹(消化器官)が不調になりやすい方は、適量をタイミングをずらして飲んでも、不調が起こるかもしれません。
トレーニング効率(筋肉の保護)のためとはいえ、プロテインとBCAAを両方取ることが最適とは限りません。
個人差がありますので、BCAAもプロテインもご自身の体質・体調にあっているか?必要かを考えることが大切です。
寝る前にプロテインを飲んでいる方は、以下の記事も参考にどうぞ!
関連記事:プロテインは寝る前に飲むべき!その理由と具体的なタイミングを解説
寝る前にBCAAは必要?お悩みの方はプロに相談を!
この記事では、寝る前にBCAAをとることで、期待できる効果や注意点をまとめていきました。
ご紹介した通りBCAAは消化吸収が速く、直ぐにエネルギーとして活用できるすぐれた栄養補助食品です。
大半は筋肉で代謝されるため、胃にも消化の負担がすくないので、睡眠前のエネルギー補給としても注目されています。
しかしながら、過剰摂取(適量を守らない・適量だが小分けにせず一度に飲む)・プロテインとの飲み合わせ・空腹時など、よくないタイミングで飲むことで、
睡眠の質を下げたり、下痢などの症状が出る場合もあり注意が必要です。
もし食生活やトレーニングにBCAAは必要かお悩みの方は、一度プロの意見を参考にすることをおすすめします。
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