ダイエットはしたいけど、きつい運動や食事制限は続かない…。
できれば「無理せず食べて痩せたい」
というのは、ダイエットにチャレンジしたい人に共通するお悩みかと思います。
近年では「食べずに痩せる」といキャッチフレーズだと、パーソナルトレーニングによる運動と食事のコントロールが思い浮かぶ人も多いかもしれませんね。
ただ、まずは自分で手軽にダイエットを始めたい方という方には、「食事をとる時間を守るだけ」で体重減少を目指す、8時間ダイエットをご紹介します。
8時間ダイエットはなぜ、食事の時間を守るだけで痩せるのか?
この記事ではやせる理由や効果、実践方法について解説していくので、気になる方はチェックしてみてください。
8時間ダイエットとは?ファスティングによる減量方法
8時間ダイエットとは、食べない時間を長くとることで活発になるオートファジーという、生理学的なプロセスを利用して痩せるダイエット方法と言えます。
直訳するとファスティングは「断食」、オートファジーは「自己消化/自食作用」です。
空腹時間を長くすると体は栄養不足の状態になります。
栄養不足になると、オートファジー(体に蓄えられた余分なもの=老廃物や脂肪・有害物質を分解、リサイクルしてエネルギーを作る働き)が活発になり痩せやすくなるのが、8時間ダイエットの仕組みです。
8時間ダイエットには減量以外にも、健康や老化の防止にも役立つと考えられており、効果が期待されています。
ルールは簡単!食事は8時間以内に食べ終えること
8時間ダイエットのルールは「1日の食事を8時間以内に済ませること」です。
例えば朝9時から食事を摂り始めたら17時までに食事を終わらせる。
17時以降、翌日の9時までの16時間は水分(お茶や水はOK/糖分やカロリーのあるものはNG)はとって良いが、食事は取らないという流れであり、別名「16時間断食」とも呼ばれています。
基本は上記のルールだけですが、食事の取り方や内容に気を使うことで、より健康的な減量を目指せるでしょう。
8時間ダイエットの効果アップを狙う食事と運動
短い期間に食べる食事の質を気にかけることや、代謝を落とさないことも、8時間ダイエットの効果をUPして健康的に痩せるために重要です。
厳密なカロリー制限や厳しい食事のルールを設けたり、ハードな運動をする必要はありません。
ですが
「摂取カロリーが消費カロリーを下回る」
「代謝を落とさない」
この2つがダイエットの基本であることは変わらないので、8時間の間は自由に食べて良いとはいえ、暴飲暴食は控えましょう。
また、栄養を摂取できる時間が少ないので、できるだけ栄養バランスに気を付けた食事を取るように心がけてください。
1日の食事は何食?自分の食べやすいスタイルを探す
もし、8時間の間に1日3食を均等な時間配分で食べる場合、1食ごとの食事の間隔はだいたい3時間弱です。
例:朝食9時/昼食12時半〜13時ぐらいまで/夕食17時までに終了
一般的に食べ物の消化には2〜3時間位かかるとされているため、8時間ダイエット中に1日3食とっても、極端に胃腸に負担をかけずに食事ができる範囲と言えます。
もちろん、消化の早い食材と遅い食材の違い、食べる時間帯や量の違いもあるので、人によっては8時間で3食は食べ過ぎ=胃腸が常に動きっぱなしになり、負担がかかる可能性もあるでしょう。
消化の早い食材(2時間以下〜3時間以内) | お粥、生野菜、卵、芋菜類、果物、煮魚など |
消化の遅い食材(3.5時間〜5時間以上) | 肉類(ハムやベーコンなどの肉の加工品を含む) 油脂分の多いもの(バター、天ぷらなど) |
そのため、8時間以内の食事は無理に均等な時間で食べたり、食事回数を3回に固定する必要はありません。
例えば3食の場合は、朝・昼は時間を空けてバランスの良い食事をとり、体を休める前の夕食は消化の良いメニューで軽めに済ませる。
または、1日2食にして1食の間隔を長くとり胃腸が休む時間をとりつつ、毎食バランスと量を意識した食事にする。
1回あたりの食事量が極端に少ない方は、栄養不足をさけるため食べる回数を増やしてカバーする。(1日4食、胃腸の負担を考えて、消化やバランスの良い間食を加える配慮があるとなお良い)
といったように、あなたの生活スタイル(仕事や学業など)や、食事(メニューや1食の量)にあわせて、メリハリをつけた食事のとり方を考えてみてください。
絶食中我慢できない時にとって良い間食
食事ができる8時間以外は、水分のみで過ごすのが基本です。
とはいえ、空腹で我慢できず暴飲暴食してしまうぐらいなら、上手に間食を取り入れることをおすすめします。
間食は、空腹感が抑えられる無糖ヨーグルト(200g以下)やナッツなど、糖質が少ないか含まず消化のよい(胃腸に負担をかけない)食品にしましょう。
基礎代謝は増えないので、キープにつとめる
基礎代謝(動かなくても生命維持のため自動的に消費するエネルギー)は、筋肉量に比例します。
基礎代謝が高く消費カロリーが多い方がダイエットには有利ですが、筋肉はオーバーカロリーの状態+トレーニングをしている状態でしか増えません。
ダイエット中はアンダーカロリーを保つため、何もしなければ筋肉が減る→基礎代謝が落ちる→消費カロリーが減る→アンダーカロリーにならずに痩せにくい。
このような悪循環におちいります。
ダイエット中に筋肉量を増やすのは体の仕組み的に難しいですが、定期的に筋トレを行うことで筋肉量を維持することは可能であり大切です。
もともとトレーニング習慣のある方は、ご自身の方法で継続してください。
まったくトレーニング習慣がない人の場合
- プランク(体の胴体部分を鍛える)
- スクワット(下半身)
などを自宅でできる筋トレの基本メニューを週2・3回おこない、毎日十分な睡眠をとるようにしましょう。
以下の記事では、自宅でも取り組みやすい自重トレーニングについて解説していますので、参考にしてください!
関連記事:【初心者必見】自重トレーニングで理想的な体を手に入れる方法8選
減量以外にも期待できる8時間ダイエットの効果!
オートファジーを活性化させる8時間ダイエットで期待できる効果は以下の通りです。
- 様々な疾患の予防
- 糖尿病リスクを下げる
- 老化を遅れさせる可能性がある
ファスティングによる血糖値の安定と、オートファジーによる細胞修復によって、体に良い効果があると考えられています。
血糖値(血液中に含まれる糖質の量)は食事をとると上がり、空腹になると下がるものです。
食事の量が多い(食べ過ぎ)や糖質や脂質の多い食材を多くとりすぎるなどで、血糖値が高いままだと肥満の原因になったり、糖尿病や動脈硬化などのリスクが高くなるとされています。
8時間ダイエットは空腹時間が長い(16時間は絶食=オートファジーが活性化する)ため、血糖値が安定しやすく、これらの病気のリスクを下げる効果が期待できるのです。
また、冒頭で軽く触れましたが、オートファジーは老廃物や脂肪・有害物質など、体内の余分な物質をリサイクルして、細胞の修復を促す作用があります。
細胞が新しくなることで、老化につながる活性炭素が増えるのを抑える抗酸化作用が高まり、老化が遅れる可能性があると考えられています。
8時間ダイエットのリスクと失敗につながるケース
シンプルなルールでしっかり食べて痩せられる8時間ダイエットにも、当然リスクや失敗してしまうケースがあります。
もっとも起こりやすいリスクは「栄養失調」です。
ほか、血糖値が不安定になる、ストレスによる暴飲暴食、リバウンドしやすいなど様々な注意点があるので、1つずつ確認していきましょう。
栄養失調になりやすい
食事について「(5大栄養素の)バランスが取れたメニューを心がけること」と前述したのは、これが栄養不足にならないために大切だからです。
糖質・脂質・タンパク質 | 骨や筋肉、内臓をつくる材料 体を動かすために必要なエネルギーになる栄養素 |
ビタミン・ミネラル | 体の調子を整える 骨や血液の材料になる栄養素 |
栄養(食事)を取れる時間が8時間に制限されてるため、食事内容のバランスを意識しない(単品食や肉・主食メインなど)と、栄養失調になるリスクがあがります。
血糖値が不安定になりやすい
先に痩せる以外のメリットとして、「血糖値が安定して病気や肥満のリスクを下げる」とお伝えしています。
血糖値が安定しているのは良いことですが、長いファスティング(16時間の絶食)の後は、食事の内容や食べ方によって血糖値の急上昇や低下が起こりやすい可能性があり、体に不調がでるかもしれません。
血糖値の急上昇・急低下を繰り返す状態を「血糖値スパイク」といい、血管にダメージを与えてしまいます。
ですが、血糖値が上昇しやすい炭水化物や糖質をさけたり、朝食を抜くといった行動も栄養失調につながりやすく、よくないことです。
そのためファスティング後の1食目(朝食)は
- 野菜類からゆっくり食べる(ベジファースト)
- タンパク質(肉・野菜・大豆製品)と積極的に摂る
- 低GI食品(玄米・蕎麦・全粒粉パンなど)を選ぶ
など、食べる順番や食品選びを気にかけることで、血糖値の急上昇を避けると良いでしょう。
ストレスで暴飲暴食しやすい
ルールが少ない8時間ダイエットとはいえ、食事がとれる「時間」に制限がかかるので、個人差はあれど慣れるまでは大なり小なりストレスはかかるものです。
そのため、ファスティング後の1食目(朝食)や「自由に食べて良い8時間」の間に暴飲暴食をしてしまうケースがあります。
時間を守っても、暴飲暴食をしてしまうと「胃腸が休まらず摂取カロリーが多くなる」=ダイエットが失敗するだけでなく、最悪リバウンドしてしまうこともあるでしょう。
8時間が難しいなら食事時間の制限を延ばす(このあと8時間ダイエットを継続させるコツで紹介します)など、高ストレスを避け暴飲暴食を回避することが大切です。
リバウンドしやすい
リバウンドについては、8時間ダイエットにかぎらず体重が落ちた後(効果がでたあと)、以前と全く同じ食生活に戻してしまえば体重も戻ってしまう可能性は多いにあります。
8時間ダイエット中、特にストレスがなく無理がないのであれば生活リズムができているので、そのまま続けることでリバンドを防止できるでしょう。
ですが、一生ダイエットを続けるという感覚ではストレスも溜まると思います。
痩せた状態をキープするだけなら、ダイエット中よりは摂取カロリーを増やして、摂取カロリーと消費カロリーを同じにする(痩せる必要はないので、アンダーカロリーにしなくて良い)ことで維持できます。
もし多少体重が増えたら、週1〜3日ぐらいは食事時間を制限してみる、しばらく食事内容を気持ち軽めに変更するという風に、適度に工夫してコントロールすることが大切です。
8時間ダイエットを継続させるコツ
8時間ダイエットだけではなく、体重が落ちるのには時間がかかりますし、効果がでる期間は人によって大きく異なります。
早い人では1週間から、時間がかかる人では1ヶ月経った頃から体重が落ち始めるといった声があるほど期間はまちまちです。
実感できる期間は違うものの、ダイエットはある程度の期間を継続しなければ効果は出ません。
8時間ダイエットが失敗しないよう「より負担なくはじめて、継続させるコツ」を確認してみましょう。
週に3回程度から始める
まず、1日8時間以内に食事を済ませられるのか?
どんなペース配分で食べたら良いのか?
など、あなたに合った食べ方やリズムを探したりなれるまで、はじめは週3回くらいの頻度でスタートしましょう。
毎日制限する方がダイエット効果は高くなりますが、「絶対毎日8時間を守らなければならない」というようなプレッシャーをご自身に与え過ぎないでください。
仕事や学業など様々な都合によって、タイムスケジュールが厳しく8時間以内に食事が終わらない日もでてくるはずです。
そのため、最低でも週3回からはじめる。
慣れてきてペースがつめたり、無理なく実践できそうなら毎日続けてみる。
まずはこれぐらいのスタイルで行っていきましょう。
10時間程度まで余裕を持つ
失敗しやすい理由でも触れましたが、食事制限が厳しくないとはいえ、8時間の内に食事を終えるのが仕事や日常の過ごし方で難しい方もいると思います。
そういう方は食事をして良い8時間を10時間に延ばして、より緩やかな制限から行なってみてください。
オートファジーは「空腹時間が16時間以上」ないとしっかり機能し始めないと言われています。
そのため10時間の食事時間(=14時間の空腹時間)では、ダイエット効果は低いでしょう。
しかしながら、胃腸がしっかり休む時間はとれているので、お通じがスムーズになり代謝が良くなる=脂肪が溜まりにくくなるため、徐々に痩せやすい体質になっていく効果が期待できます。
もちろん、食事時間の制限で行うダイエットでは「オートファジーが働かなければ体重減少が期待できない」ため、最終的には8時間以内に食事を終わらせることが必要ですが、続かなければ意味がありません。
そこで、8時間が難しいなと感じる場合、まず10時間からスタート。
慣れたら8時間にしていけばいいので、無理なく続くように「慣れる期間をもつ」といった考え方でチャンレジすると継続しやすいでしょう。
正しいファスティングを学ぶなら、プロの話も聞きに来ませんか?
この記事では8時間ダイエットとは何か?基本ルールや、効率的UPを目指す方法、リスクなどを紹介してきました。
「8時間以内で食事を終わらせて、残り16時間は断食(水分はしっかりとる)を行う」ことで、オートファジーを活発にさせて、代謝をすすめて体を痩せやすい状態にするのが基本ルールです。
- アンダーカロリーにする
- 代謝(筋肉量)は筋トレでキープ
他のダイエットでも共通する上記2つも行う、とてもシンプルなダイエット方法であり、手軽に始めることができます。
断食をする16時間には、7〜8時間の睡眠時間も含まれるので、日中活動中に断食をする時間は4時間程度のため、あまりきつさは感じないでしょう。
ただし、栄養不足や血糖値のリスク=体調不良を避けるため、食事や運動に多少気をつかったほうが良いことも確かです。
もし、正しいファスティング方法や、具体的な食事の注意点やトレーニングが気になる方は、一度プロに相談してみませんか?
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