ダイエットや体づくり、健康維持などで、様々な目的をサポートするサプリメントが注目されています。
中でも比較して紹介される機会が増えているBCAA・EAA・プロテインはトレーニングをしていても、していなくても聞いたことがある人が多いのではないでしょうか?
この記事では「BACCはダイエットに役立つか?必要か?」という部分にフォーカスしてお伝えしていきます。
【BACCのダイエット効果について要約】
BCAAは3つの必須アミノ酸でできており、直接体重を落とす効果は認められていません。
筋肉に対して、分解を抑制・合成(成長)を保進・疲れを軽くして回復を手伝う効果により「筋肉量の維持」がしやすくなり、ダイエットに役立つことが期待されています。
BCAAだけで痩せることはできませんが、特徴や期待される働きを解説していきますので、ダイエットに必要かどうかの判断にお役に立てれば幸いです。
※この記事は、特定のサプリメントの購入・摂取をお勧めするものでも、効果を保証するものでもありません。
BCAAの働きとは?ダイエットに役立つとされる理由
BCAAは、人体が体で作り出せない(=外部から取り入れるしかない)※9つのアミノ酸のうち、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つの成分(分岐鎖アミノ酸)で構成されたものになります。
ほとんどのアミノ酸は肝臓で代謝されるのに対して、このBCAAの成分は「筋肉で代謝され、筋肉の様々な働きをサポートする」ことが特徴。
BCAAのみで直接体重減少につながる効果は認められていませんが、BCAAのもつ以下3つの働きによりダイエットの成功をアシストする可能性があります。
※人体には20種類のアミノ酸が必要ですが、そのうち11つは体内で自己生成ができ、のこり9つはできないため外部から取り入れる必要がある。この9つが「必須アミノ酸」です。
【BCAAで期待される効果】
- 筋肉の成長をサポートする
- 筋肉の疲れを軽くし、回復を手伝う
- 空腹感を和らげる
ダイエット中は基本的にアンダーカロリー状態を保っているため、どうしてもカロリー不足で筋肉が減少しやすい状態ですが、BCAAは筋肉の分解を抑制しつつ合成を促す働きがあるため、筋肉量の維持に役立ちます。
ダイエットは食事で脂肪を増やさないとともに、運動により蓄積した脂肪を燃焼させることが大切ですが、エネルギー不足になりやすくパフォーマンスが下がることも予想されます。
BCAAは運動中のエネルギー供給を補う作用があり、筋肉の疲れを軽減して回復を促すことで、運動時のパフォーマンス向上に見込めるでしょう。
空腹感については、エネルギー供給を補う作用とともに、血糖値が安定(急激に下がるとイライラ感や空腹感が増す)しやすいという働きにより、空腹感が和らぐことが期待されています。
筋肉は定期的な運動をしなければ少しずつ衰える、アンダーカロリーでは増えない、維持しにくいという性質が特徴です。
「筋肉量は維持しながら、脂肪を落とす」という、体の働きとして両立しにくいことを行うのがダイエットであり難しい部分と言えるでしょう。
BCAAはそういった、ダイエット中に誰でも直面する「筋肉量の維持」という課題と「食欲のコントロール(空腹感を和らげ間食を防ぐ)」をサポートする効果により、効率的な体重減少に役立つと考えられています。
BCAAはどこから取る?基本はバランスの良い食事!
9つの必須アミノ酸(バリン・ロイシン・イソロイシンの3つ合わせたBCAAを含む)は、食事から取るのが基本です。
表1:BCAAの摂取量(単位mg)
アミノ酸の名称 | 体重1kgあたりの推奨摂取量 | 例:60kg女性の1日に必要な摂取量 |
バリン | 24 | 1440 |
ロイシン | 42 | 2520 |
イソロイシン | 20 | 1200 |
表2:BCAAを多く含む食品
食品名 | BCAA含有量 (含有量mg/100g) | 例:60kg女性が1日に必要な摂取量を摂るための食品量(g) |
鶏むね肉 (生) | 5150 | 約45 |
大豆 (生) | 3770 | 約74 |
ツナ (缶詰) | 4270 | 約55 |
プロセスチーズ | 3910 | 約72 |
卵 (全卵) | 1990 | 約142 |
牛肉 (赤身、生) | 牛肉 (赤身、生) 4310 | 約54 |
バランスよく食べることで、1日に必要なBCAAは摂取できますが、サプリメントを利用するメリットは「吸収時間が早い」ことです。
固形物の場合、消化を経て体に吸収できるサイズまで栄養素を分解する(代謝)までには、固形物の形状・食材によって変わりますが数時間かかります。
サプリメントは吸収しやすいサイズの栄養素まではじめから分解されているため、速やかにエネルギーとして吸収できるのが特徴です。
BACCでは製品によって違いはありますが、摂取してから30分ぐらいで吸収できるとされています。
ダイエット中の食事に関して詳しく学びたい時は、以下の記事も参考にしてください!
関連記事:正しい食事制限のやり方とリバウンド対策のポイントを解説
※表1・2の出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)
BCAAはいつ飲む?ダイエットに効果的なタイミング
目的によって適切なタイミングは異なりますが、ダイエットの場合BCAAはトレーニングの30分ぐらい前に摂取すると良いでしょう。
素早く吸収されるので、トレーニング時のエネルギー不足を予防し、筋肉の分解を抑制しつつ、パフォーマンスの向上が見込めます。
トレーニングがお休みの時は起床時に飲むことで、寝ている間に消費したエネルギーを補うことができるので、スケジュールに合わせて飲むタイミングを考えましょう。
ダイエットに必要なのはBCAA?EAAとプロテインとの違い
トレーニング時に摂ると良いと言われる成分の中で、BCAAと比較されやすいのがEAAとプロテインです。
EAAは同じアミノ酸なので「ダイエットにはBCAAとEAAはどちらを取るほうが良いか?」「両方必要なのか?」悩みやすいと思います。
また、プロテイン(タンパク質)については、ダイエット中の方でなくても今では広く浸透しつつあるので、選んでいる方も多いのではないでしょうか?
前述した通りダイエット中の課題「どうやって筋肉量をキープ(代謝を減らさないように)するのか?」を解決するために、役立てたいのがサプリメントなどの栄養補助食品です。
BCAAとEAA、プロテイン、それぞれの働きの違いと、ダイエットの課題解決に必要なのかをチェックしてみてください。
EAAは全ての必須アミノ酸を含んでいる
EAAは体内で生成できない9つのアミノ酸=必須アミノ酸が全て配合されたものです。
EAAの中にBCAAが含まれており、ダイエットにおいて期待できる効果は同じと言えるため、EAAとBCAAを併用して摂取する必要はありません。
「筋肉への効果が高い3つの成分のみ配合されたBCAA」と違い、EAAには1日に必要な摂取量が異なる9つのアミノ酸が配合されているため、バランスの取れた栄養補給に向いています。
また、現段階では、成分量の多いEAAはBCAAより価格が高い傾向にあるのも特徴のため、効果以外で選ぶ際は続けやすい価格かどうかやフレーバー、飲みやすさなどで選ぶと良いでしょう。
プロテインはBCAAと併用可能
プロテインはタンパク質そのものなので、アミノ酸であるBCAAとは栄養素自体が異なります。
栄養素は最終的にアミノ酸まで分解(代謝)されて体に吸収されるため、最初から吸収されやすいアミノ酸(BCAA)に比べて※数時間がかかるのが特徴です。
BCAAとプロテインの併用はメリットがありますが、吸収速度に違いがあるので、この2つを同じタイミングで飲むのはお勧めできません。
2つの効果を活かすため、運動前はBCAAで素早くエネルギー補給し、運動後30分以内にプロテインで筋肉への栄養を補い回復を促すという使い方がダイエットでも人気になっています。
※プロテインは素材(ホエイ・ソイ・カゼイン)によって、代謝時間に差があり一般的には2時間〜数時間かかる
プロテインの飲み方や選び方は、以下の記事を参考にしてください!
関連記事:女性がプロテインを飲むと太る?摂取タイミングや選び方のコツを解説
BCAAだけでダイエットはできない!補助的に利用しよう
この記事では、ダイエットや体づくりをしている方に注目されているBACCの働きや特徴をご紹介しました。
栄養は食事をバランスよく食べて取ることが大前提です。
ですが、ダイエットで必ず直面する「筋肉量をいかにキープするか」という課題を乗り越えるために、BCAAのもつ働きが役立つ可能性がありますので、適切に取り入れることを考えても良いでしょう。
BCAAに限らず、サプリメントにもある程度カロリーはありますし、必要な量・タイミングは生活スタイルや日々の食事の内容で異なります。
きちっと管理したい方以外にも、自分はどんな風な取り入れ方が良いのか気になる方は、一度プロに相談を検討してみてください。
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1ヶ月だけ食事指導のオプションを受け、翌月以降はご自身で管理することも可能です。
トレーニングと共に食事内容を見直しを行い、BCAAなど栄養補助食品(必要があれば)で補いダイエットを効果的に進めて行きませんか?
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